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2018年6月18日 (月)

物(ブツ)を売るな!

売り物は、二つに大きく分けられます。
すなわちコモデイティ(大衆品)とスペシヤリティ(特殊品)です。
私は、常にスペシヤリティ分野の商品・製品を扱いなさいと申し上げています。

冷静に日本の経済環境を考えてみると。
少子高令化社会
人口減少需要量減
グローバル(世界から)
となっています。

各種の量販店、百貨店も含めて多店舗化戦略はもう打てない時代が来ています。そこに供給する大衆品も又、大量生産して供給しても過剰になり、
価格の叩き合いが生じてきます。

需要量が減り、供給量が増えればどうなるか?

昔から『余り物に価格なし、無い物に価格なし。』と言われているのです。
40年前と今日は違うのです。
いかにセールスマンを多く採用して市場で活動させても
思う結果が出ないはずです。

家電メーカーのサンヨー、シャープ、パナソニック、東芝等々、倒産したり、
大赤字を出したり、すべて需要が細り、世界的に供給が増えたからです。
ですから 私は、売上第一主義はお止めになって、
商品力第一主義に変えて下さいと申し上げているのです。

他社にない差別化商品、思わず買いたくなるデザイン性のすぐれた商品、
稀少性のある商品、ただ単なる何処にでもある商品やサービスは
ある程度売れても、粗利益の取れない利益なしの経営になってしまいます。

多量消費時代は去りました。
高所得の団塊世代が去り、低所得の30才~40才が増えています。

自社は今後『何を売るか!』の商品戦略を真剣に考えてみて下さい。
(井上和弘)

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2018年6月15日 (金)

オフバランス実務⑤

カーディーラーを展開する田所カーズから
オフバランスの相談を受けました。

創業者である田所会長が言うには、
『当社の土地の半分以上は、含み損を抱えています。
ここはひとつ、資産管理会社をつくりつつ、節税できたらと考えています。』

不動産鑑定士に依頼して、鑑定評価をとり、
含み損の金額を把握したら、
新会社の設立に移ります。

ここで問題になるのが、株主構成です。

まず、本体の100%子会社では、いけません。
ご存知のかたも多いですが、
いまから、8年ほど前に、『グループ法人税制』という制度ができました。

これは、100%子会社に不動産などを売却して、
売却損失を出しても、
税務上は、その損失は損金として認められない(繰り延べられる)、
という制度です。

なので、100%子会社の設立はおやめください。
では、何%子会社ならいいか?ですが、
5%は、一族以外の第三者(従業員でもOK)に
株式を保有してもらいましょう。

法律上は、確かに100%でなければ、
極端なことをいえば、99%の子会社でも、
グループ税制の適用は免れます。

ただ、最近の税務調査の事例だと、ごくわずかの株を第三者に持たせて
多額の売却損失を出した会社が、税務調査で否認されています。

新しい会社の資本金を100万円にしておけば、
5%といっても、わずか5万円です。
資本金は、100万円~500万円くらいがちょうどよいです。

「うちは、長い間活動していない会社があるんだけど・・・」

いわゆる休眠会社があれば、この休眠会社を活用するのも選択肢です。

ただし、そのときは、事業目的(定款)を、
『不動産の賃貸、管理』に変更しておきましょう。

(福岡雄吉郎)

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2018年6月14日 (木)

多くの税理士は、銀行に対する認識を誤っている④

税理士が書いている書籍や、
顧問先での税理士によるアドバイスを聞いていると、
「その税理士は、銀行に対する認識を誤っている!」
ということが、よくあります。

④銀行員はまず、当期純利益を見る

松波竜太という税理士の著書「その節税が会社を殺す!」(すばる舎)
には、「この人物は銀行の格付け方法を知らないのだろうか?」
と思ってしまうような発言が出てきます。

書籍では、銀行員が決算書のどこをまずみるか、
ということに触れています。
「既存取引銀行では、銀行員はまず、
 損益計算書の当期純利益を見ます。」
とあります。
「利益が出ているかどうか、チェックします。」と続きます。

違います。
銀行員はまず、営業利益を見ます。
当期純利益を見るなら、そのあとです。
むしろ、見ないといってもよいくらいです。

既存融資先なら、返済能力が落ちていないかどうか、
が気になるのです。そこを判断したいのです。
返済能力を判断するとは、
格付評価(スコアリング)が落ちていないかどうか、
を確認したいのです。

銀行の格付評価(スコアリング)に関わるのは、
営業利益です。
格付評価の計算式のなかに、
当期純利益という言葉は、一切出てきません。
つまり、当期純利益は、格付評価に無関係なのです。
そのような当期純利益を、銀行員が真っ先に見るなど、
ありえないのです。
いるとしたら、自行の格付評価のことさえ知らない、
無知な銀行員なのです。

さらに書籍ではこう続きます。
「当期純利益が赤字だと、
銀行員は『大丈夫か?』と不安になります。」
私たちの顧問先では、そんな話しは聞いたことがありません。
むしろ聞くのは、
「営業利益と経常利益が黒字で、当期純利益が赤字ですか!
 いいですねえ!手元にキャッシュが残りますね!」
と、銀行員から感心される言葉を受けた、という話しばかりです。

最近はビジネス誌でも、「借金経営のススメ」
などという、ミスリードを誘うタイトル記事が出ています。
借金は、必要に応じてするものです。
「借金経営」などと、ひとくくりにして勧めるものではありません。
借金は、返さないといけません。
「借入金を増やせばお金の心配は無くなる。」
などというウソに、惑わされないようにしてほしいのです。

(古山喜章)

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2018年6月13日 (水)

オフバランス実務④

カーディーラーを展開する田所カーズから
オフバランスの相談を受けました。

創業者である田所会長が言うには、
『当社の土地の半分以上は、含み損を抱えています。
ここはひとつ、資産管理会社をつくりつつ、節税できたらと考えています。』

全部で、10店舗の土地建物について、鑑定評価を依頼します。

不動産鑑定士に鑑定評価をしてもらうと、
含み損がある物件が7店舗、
含み益がある物件が3店舗
ありました。

含み益がある物件を売却しても、
税務的なメリットはありません。
なので、含み損がある物件のみオフバランスします。

このときに、「なぜ、この物件を外すのか?」
という理由付けを考えておくとよいと思います。

「××××という理由で、売却することが相応しくない。
だから、今回は売却しなかった。」
ということを主張するのです。

間違っても、『この店舗は含み益を持っているので、
節税につながらないので、売却を見送った。』
とは書かないようにしましょう。

こうしてみると、だいたい売却損が●億円は出るな~
ということが分かります。

不動産の鑑定評価をとってみて、
「実は含み益が出てしまう」ということが分かった場合は、
ムリにオフバランスを進める必要はありません。

鑑定評価をとったあとに、
オフバランスをするメリットがある、と思えば、
そのときに新会社を設立しましょう。

順番としては、鑑定評価→会社設立です。
順番が逆にならないようにご注意ください。

新会社を設立したあとに、
鑑定評価をとったら、含み益が多額にあった、
ということでは、会社設立の手間がムダになってしまいます。

次に会社設立のポイントをご説明します。

(福岡雄吉郎)

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2018年6月12日 (火)

多くの税理士は、銀行に対する認識を誤っている➂

税理士が書いている書籍や、
顧問先での税理士によるアドバイスを聞いていると、
「その税理士は、銀行に対する認識を誤っている!」
ということが、よくあります。

➂月商の3ケ月分の現預金を持ちなさい!

松波竜太という税理士の著書「その節税が会社を殺す!」(すばる舎)に、
『月商の3ケ月分の現預金を持ちなさい!』とありました。
しかも、
『銀行から借りてでも、そうしておきなさい!』
『借入金がないと、借りたいときに借りれない!』
『お金のことで悩まないために、借りなさい!』
と続きます。
「この人物は実は銀行員じゃないのか?」
と思ってしまうような、借入推奨発言がバンバンでてきます。

活字の力はこわいです。
このような書籍に触れると、
「そうか!もっと借りればよかったんだ!」
と、必要もないのに銀行借入を増やす経営者が現れるのです。

このような発想は、
「欠品をださないためには、在庫が多いほうがいい!」
「仕入れに余裕があれば、悩まなくてよい!」
という、資金繰りを考えない社員の発想と同じです。
私たちの考えとは真逆の、ミスリード本です。

私たちは、
「現預金は月商の半分で回しなさい!」
「いつでも借りれる、強い財務体質・決算書にしなさい!」
「お金のことで悩まないために、不要な借入をするな!」
と、言い続けております。

つまり、
銀行がいつでも貸したい会社にしておきなさい!
と言いたいのです。

「無借金だったので、借りれませんでした!」
そんな話しは、私たちの顧問先では聞いたことがありません。
むしろ、
「無借金なので、支店長と顔を合わすたびに、
借りてください!と言われます。」
「無借金だったので、すぐに借りれました!」
という発言ばかりなのです。

借りれない、というパターンは、
「借入が多すぎて、これ以上は貸せないといわれました!」
というケースのみです。
それさえ、
「どうしてこの悪い財務状況で銀行はさらに貸すのだろう?」
と首をひねってしまうような融資を、最近は見かけるくらいです。
つまり、
「借りていないとすぐに借りれない」
などということは、ありえないのです。
銀行が注目するのは、返済能力です。
返済能力さえ確認できていれば、いつでも貸したいのです。
しかし、銀行が決算書のどこをみるか、
ということについても、この書籍では、
驚くべきことが書かれてあったのです。(続く・・・)

(古山喜章)

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2018年6月11日 (月)

借入金に頼るな!

仕事上貸借対照表を見る事が非常に多いのです?
目が最初に自己資本と借入残高に行きます。
短期借入金に特に目が行きます。

この短期借入金は?
  単名手形?  当座借越? 約状?  と質問したくなります
  目的は?

答えはほとんど要領を得ず、説明が明確でない経営者が多いのです!
私は、真剣に経営をしていたら短期借入金など
発生することなんかないと思っています。

短期借入金が発生する要因は、売掛金・未収金・在庫の管理がなされていないから発生するのです。

建設部材の商社での事
「御社の売掛金勘定の合計は月商の3ヶ月半もありますが?・・・・」
「そうなんです!  業界が支払の悪い業界としてで有名で!・・・」
「今は 下請いじめの問題で公正取引委員会が目を光らせていますよ!」
「我社は下請けでなく 一般販売店なので問題にならないのですよ!」

不思儀なほど 回収が悪いのが当り前のように言う。
内容を調べると、販売時に相手の支払日の確認もせず、
得意先の支払条件をそのまま受け入れている。

同じ得意先会社でも支店、現場ごとに支払日が異っている。
要は回収を早める努力を何もしていないのです
営業に教育もしていないのです。

こちらの回収条件をお願いすることもせず、言いなりなのです。
手形を切れば、銀行にお願いすればお金は生まれてくる
とでも思っているようです。

私は倒産を数多く見て来て、つくづく思うのは、
安易に銀行借入に頼っている会社が多いのです。
回収に熱心である会社は強い。
出来たら現金で商売をやる事です。世の中には 現金商売はあるのです。
「御社の事務所の賃料  前払いしておられるのではありませんか?」

(井上和弘)

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2018年6月 8日 (金)

オフバランス実務③

カーディーラーを展開する田所カーズから
オフバランスの相談を受けました。

創業者である田所会長が言うには、
『当社の土地の半分以上は、含み損を抱えています。
ここはひとつ、資産管理会社をつくりつつ、節税できたらと考えています。』

全部で、10店舗の土地建物について、鑑定評価を依頼します。

ICOとネットワークがある不動産鑑定士は、
無料で、概算評価を出してくれます。
○○○円~○○○円という幅を提示してくれるのです。

その概算評価を受けて、正式に鑑定評価を発注する、というわけです。

鑑定評価は、1件あたり、40万円前後はします。
しかし、たとえお金がかかったとしても、
後々の税務調査を見越して、鑑定評価を依頼しましょう。

そして、その際に、
『できるだけ評価額は低めで』と伝えるのです。
そうすれば、売却損がより多くとれるからです。

不動産鑑定士は、不動産の評価を高めに評価するのを嫌がりますが、
低めに評価を出すことは、拒否反応を示しません。

また、土地と建物を一体で評価してもらう場合は、
できるだけ、建物の評価を増やしてもらいましょう。

なぜなら、土地は減価償却できないからです。
建物は、耐用年数は長くなりますが、減価償却できます。
なるべく減価償却費を増やせるように、内訳を工夫してください。

ちなみに、この場合の建物は、
中古物件になりますから、
耐用年数が短く設定できます。

ときどき、中古資産として取得したにも関わらず、
新規で取得した場合と同じように、
長い耐用年数を使っているケースを見かけます。
税理士事務所のスタッフが、
減価償却のことなど何も考えずに
誤って設定してしまうのです。

この点は、確実に、税理士に処理してもらいましょう。

(福岡雄吉郎)

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2018年6月 7日 (木)

多くの税理士は、銀行に対する認識を誤っている②

税理士が書いている書籍や、
顧問先での税理士によるアドバイスを聞いていると、
「その税理士は、銀行に対する認識を誤っている!」
ということが、よくあります。

②無借金にしないほうがよい その2

「銀行借入は無借金にしないほうがよい。
 無借金だと、次に借りたいときに借りれなくなります。」
というウソと平気でいう税理士は、
銀行を取り巻く今の環境を全くわかっていない、と述べました。

加えて、税理士が無借金を勧めない理由が、
もうひとつあります。
それは、
損益計算書しか見ていない、
貸借対照表のことをよく理解していない税理士が多い、
ということです。

無借金であれば、元金返済がありません。
借入金があれば、元金返済が発生します。
もちろん、支払利息も発生します。
無借金であるのと、借入金があるのと、
どちらが資金繰りはラクなのか、といえば、
無借金のほうがラクであるのに決まっています。
そのことが、無借金を勧めない税理士には、わからないのです。

それに、余計な借入金があると、そのぶん、
貸借対照表の総資産は膨らみます。
総資産経常利益(ROA)は下がり、
自己資本比率も下がります。
銀行格付(スコアリング)の指標にとっては、
マイナスの影響ばかりです。
そのことの、何が良いのでしょうか?
銀行格付(スコアリング)のことなど、
まったくご存じない証拠です。

無借金を勧めない税理士は、
損益計算書重視で、貸借対照表には関心がないのです。
税引前利益がいくらで、法人税がいくらか、
が最大の関心事なのです。
そんなことを続けていたら、
貸借対照表への理解が薄れてゆくのは当然です。

もし、自社の顧問税理士が、無借金を勧めないのなら、
問題のある税理士だ、とご理解ください。
そのような税理士に決算処理をお願いしていたら、
稼いだ利益がどんどん流出することになってしまうのです。

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2018年6月 6日 (水)

オフバランス実務②

カーディーラーを展開する田所カーズから
オフバランスの相談を受けました。

創業者である田所会長が言うには、
『当社の土地の半分以上は、含み損を抱えています。
ここはひとつ、資産管理会社をつくりつつ、節税できたらと考えています。』

まずは、現在の土地あるいは建物の時価を調べて、
いくら含み損あるいは含み益があるのか、
調べなければいけません。

ときどき、ご本人の予想と現実が違っている、
という場合があるからです。

不動産の時価は、不動産鑑定士に依頼します。
不動産鑑定士は、鑑定評価のプロです。
難関国家資格であり、権威性があります。

鑑定士による不動産鑑定評価書があれば、
それが、強力なエビデンスとなるのです。

私たちのネットワークには、
日本全国どこでも鑑定できる鑑定士事務所があります。
早速、不動産鑑定士に依頼します。

鑑定士に依頼する場合は、

土地なら、
・登記事項証明書
・住宅地図
・公図または測量図
・固定資産税評価額とその税額(通知書)

建物なら、
・登記事項証明書
・固定資産税評価額とその税額(通知書)

これらが整えば、鑑定士事務所は、概算で評価を出してくれます。

○○○円~○○○円
といったように、幅があります。

不動産評価は、上場株のように取引所があるわけではありません。
すべて相対売買であるので、○○○円と、定められるものではないのです。

不動産価格は、点ではなく、ゾーンなのです。

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2018年6月 5日 (火)

多くの税理士は、銀行に対する認識を誤っている①

税理士が書いている書籍や、
顧問先での税理士によるアドバイスを聞いていると、
「その税理士は、銀行に対する認識を誤っている!」
ということが、よくあります。

①無借金にしないほうがよい

貸借対照表を拝見すると、左側に現預金がたっぷりあるのに、
右側にほんのわずかな借入金が残っている場合があります。
そんなときは、
「これだけ現金があるんだから、借入金なんて残さずに、
 全部返済したらいいじゃないですか!」
と言います。借りる必要がないのに、借りているのです。
すると、経営者がこういうのです。
「税理士から、
 無借金にしたら次に借りたいときに借りれない、
 だから、無借金にしないほうがよい、と言われました。」
「え!?それっていったい、
 いつの時代の話しをしているんですか!」
と叫んでしまうのです。

銀行を取り巻く今の環境を、税理士がいかに知らないか、
ということを思い知らされる瞬間です。
銀行は相手先が無借金なら、なおのこと貸したいのです。
無借金ということは、強い返済能力を維持しているのです。
銀行にとっては、不良債権化するリスクがほぼ、ないのです。
リスクが低いほど、銀行は、貸倒引当金を積む額が小さくなります。
銀行は、貸倒引当金をできるだけ積まなくてもよい会社に、
貸したいのです。

というのは、
銀行は、不良債権のリスク低減で積み立てる貸倒引当金を、
費用計上する必要があります。(但し、損金にはなりません)
その貸倒引当金が大きくなるほど、銀行は自らの利益を圧迫するのです。
(銀行の損益計算書には、営業利益はなく、
 経常収益 - 経常費用 = 経常利益 となります。)

低金利で利息を稼げず、業績悪化に苦しむ銀行は今、
大規模なリストラや規模縮小、統合・合併、などに追われています。
それほどの経営難なのです。
銀行こそいまや、格付けすれば、破たん懸念先、なのです。
融資先の格付けをしている場合ではない、くらいの状態なのです。

銀行がそのような状況なのに、
「無借金にしないほうがよい!無借金だと借りれない!」
などという税理士は、世間知らずにも程があるのです。
大ウソです。

税理士が言うウソに流されないためにも、
経営者自らが、銀行交渉に関する知識を、身に着けてほしいのです。
しかし、税理士が無借金を勧めない理由は、
もうひとつあるのです。(続く・・・)

(古山喜章)

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2018年6月 4日 (月)

なぜ 売上を追いかけるな! と私は言うのでしょうか?

私は、売上第一主義に凝り固まってる経営者にご忠告しています
「売上なんか上げる方策をとるな!」
「えっ 売上を追求しないのですか?売り上げ減少をほっておくと 
赤字になるではありませんか?」
真顔で私の言葉に反論してこられます。

「売上を上げようという考えしかないから赤字になっているではありませんか!
赤字を出している部門、商品、得意先を切ってしまいなさい!
業績を見て御覧なさい。
この5年間 売り上げは微増ですが、
利益は毎年、悪化しているではありませんか?

特に毎年 売上総経常利益率(粗利益率)が低下しています!
単価が落ちている、新商品は出すが貢献していない!
ロスが発生しているでしょう・・・」

売上が下がると経営者は、恐怖を感じるのです。
いきおい対策として新商品を、新店舗を出すなどの手を打ちます。
しかし、ことごとく新しいことは収益を改善せず、赤字を発生し出します。

売れない売り物や、新拠点は初めは赤字を作り出します。

売上第一主義は、商品力、価格維持力が弱まるのです。
赤字を出す古くからの売り物、拠点は切るのです。
「減収増益」が経営者の能力です。

外食産業・家電メーカー・家電量販店・小売チェーン・
どんな業種を見ていて、つくづく皆さん 現実の市場が見えているのか?
っと思ってしまうのです。

なぜかって?
過去、人口は伸びて収入が増え、結婚する人がいて子供が生まれたのです。
今は、人口は減少してしまっています。これからも減ります。

需要が拡大しない時に供給合戦して、どうなるのでしょうか?
私は、この10年 いやそれ以前から過当競争の渦の中に巻き込まれるな!
と申しています。
「過剰」なるところへ入ってはいけないのです。

シャープ、サンヨー 松下、東芝等家電商品も過剰です。
量販店は、今に 皆 潰れます。

競争を止めないのです。いや、止められないのです。

造船も鉄鋼も私は見てきました。大会社と言ってそれは生き残れますか?

シアーズローバック、トイラザス、オフィイスデポ、
ペイレス・シューソース、アメリカでカテゴリーキラーと言われた会社や
有名企業が倒産しているのです。

対策としてはお客が欲しているニッチ市場で商品開発、
サービス開発をしていかなくてはならないのです。

(井上和弘)

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2018年6月 1日 (金)

オフバランス実務①

カーディーラーを展開する田所カーズから
オフバランスの相談を受けました。

田所カーズは、大手自動車メーカーの正規ディーラーとして、
現在、首都圏で12店舗ほど運営しています。

売上100億円超、経常利益は3億円、
自己資本比率は40%と堅実な業績を維持しています。

創業者である田所会長が言うには、
『当社の土地の半分以上は、含み損を抱えています。
ここはひとつ、資産管理会社をつくりつつ、
節税できたらと考えています。』
ということで、ICOに相談がありました。

田所カーズの決算日は3月末。
相談に来られたのが昨年の10月頃だったので、
今から着手すれば、十分間に合うな~と思っていました。

ところが、正式に申し込みがあったのが、1月末で、
決算まで残り2カ月しかありませんでした。

『なんで、こんな決算ギリギリのタイミングなのですか?
前にお話ししたとおり、決算ギリギリの税務対策は、
税務調査でも厳しくチェックされます。

本来は、こういう税務対策は、決算の3カ月くらい前には
完了させておきたいですね。

中間決算の数字が出れば、だいたい通期の業績が読めますよね。
大型の税務対策は、そのタイミングでするべきだと思います。
どの会社も期末ギリギリで対策しますが、
タイミング的には、そもそもおかしいんです。

毎月、3カ月、半年の数字が分かれば、
早め早めに手を打つことができますから。

焦って対策を打つと、ろくなことがありません。』

『すみません、色々とバタついていまして・・・
今からだと、間に合わないでしょうか?』

『余裕はありませんが、やるしかないでしょう。』

ということで、早速オフバランスの対策をスタートさせました。

(福岡雄吉郎)

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2018年5月31日 (木)

融資至上主義が、銀行員の秩序を狂わせた➂

「シェアハウスのオーナーになりませんか?
 賃料収入は30年間、保証しますよ。
 融資はスルガ銀行がバックアップします!」
投資意欲のある多くのサラリーマンが、
販売業者の甘い言葉に誘われてしまいました。
案の定、販売業者は倒産し、投資した人の手元には、
億単位の借金だけが残りました。

➂スルガ銀行 かぼちゃの馬車事件 その2

スルガ銀行の行員は、なぜ、データ改ざんまでして、
個人へ億単位の融資を行ったのか。
そこには、
雇われ社長に課せられた、過大なプレッシャーが根幹にあった、
と見ています。

スルガ銀行は、岡野一族による同族会社です。
創業以来、岡野家が頭取の地位を占めてきました。
今も、代表取締役会長は岡野一族です。
テレビ等で頭を下げている姿を見るのは、
スルガ銀行生え抜きの、雇われ社長の米山氏です。

米山氏には、一族から過大なプレッシャーがあったはずです。
“6年連続右肩上がりの営業利益を継続せよ!”
“静岡銀行と横浜銀行を出し抜け!”
“岡野家の面目をつぶすな!”
そのプレッシャーのもと、現場の行員には、直属上司から
これまたパワハラまがいの暴言が飛び交っていた、
と元行員の証言が出始めています。
“今月のノルマ締め切りは今日だぞ!
 2億足りないだろ!どうするんだ!
何が何でも融資とれるまで、帰ってくるな!”
といった具合です。

そのような状況下で人間は、
精神的プレッシャーから解放されることを優先に行動します。
“こんな融資はダメなんじゃないか。”
“万一、お客様に迷惑をかけることになったら…。”
といった、
顧客のリスクを考える余地など、なかったはずです。
プレッシャーから逃れるべく、
ただひたすらに、ノルマ達成マシーンになっていたのです。
危険タックル問題と、よく似た構図です。

加えて、
シェアハウスの運営会社スマートデイズからも、
新たに破たんしたゴールデンゲインからも、
物件1棟あたり数百万円のリベートを、
スルガ銀行が受け取っていたことも、明るみに出てきています。

雇われ社長が一族からの強烈な使命に対応すべく、
本来の理念を見失い、顧客を苦しめる結果に陥ってしまったのです。
しかしこの1件は、特別なことではないと思います。
どの銀行にせよ、似たり寄ったりのはずです。
同族経営でないにせよ、カネ余り、銀行過剰、低金利、
という厳しい環境のもと、
「とにかく貸してこい!」という状況は、同じなのです。
データ改ざんまでには至っていないにせよ、
ビクビクしている銀行員は、たくさんいるはずです。

「あんたとこは大丈夫なの?」
と、取引銀行の担当者に、声をかけてみてほしいのです。

(古山喜章)

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2018年5月30日 (水)

周年パーティーは共催にする

創立70周年を迎えたヒロセ工業が
記念パーティーを開催予定です。

ヒロセ工業は、国内はもちろん、
50ヵ国以上に製品を輸出しています。

世界中の販売代理店の経営者もはじめ、
国内外で200名ほどの招待客を招いて、
盛大な会が開催されることになっています。

一流ホテルの宴会場を借りて開催したこともあり、
諸々の費用は、10百万円以上はかかります。

記念パーティーの費用は、
その多くが交際費となります。

しかし、中小企業では、交際費の上限は8百万円までです。
8百万円を超える交際費は、
税務上の経費(損金)では落ちないのです。

となると、ヒロセ工業の記念パーティー費用は、
その全額を、経費として落とすことは難しい、
と顧問税理士から言われていました。

「ちょっと待ってください。
ヒロセ工業には、本体の他に、
別会社(持株会社)がありますよね。

それなら、その別会社にも、
この交際費を負担させられないのですか?」

もちろん、
・見積書、請求書は、会社ごとで分ける
・当日の案内には、別会社の名前を記す
などの工夫は必要ですが、そのエビデンスさえ残しておけば、
別会社の経費として処理することは可能なのです。

これこそ、グループ会社を持つメリットなのです。
自社でも使うことができないか、ご検討ください。

(福岡雄吉郎)

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2018年5月29日 (火)

融資至上主義が、銀行員の秩序を狂わせた②

銀行の不祥事を見ていると、
そこには、営業マンの尻をたたき過ぎる、
融資至上主義の弊害が見えてきます。

②スルガ銀行 かぼちゃの馬車事件

「シェアハウスのオーナーになりませんか?
 賃料収入は30年間、保証しますよ。
 融資はスルガ銀行がバックアップします!」
投資意欲のある多くのサラリーマンが、
販売業者の甘い言葉に誘われてしまいました。
案の定、販売業者は倒産し、投資した人の手元には、
億単位の借金だけが残りました。

しかも、投資意欲のある人たちの、
源泉徴収票や預金通帳の数字を改ざんして膨らませ、
より多額の融資ができるようにしていたのです。
賃料収入が消えた今、そんな元金返済は、
できるわけがない状態に、皆さん陥っているのです。
破産した方や、自殺者までも出てしまっています。

銀行は最初、「数字の改ざんに銀行員は関わっていない!」
と言い切っていました。
しかし、週刊誌やネット上では、
銀行員も数字改ざんに関わっていたことが、
当事者たちによって、どんどん暴露されてゆきました。
結局その後、
「銀行員も改ざんを承知して融資を行っていたことが、
調査の結果わかった。」
と、先の発言を撤回したのです。

スルガ銀行と言えば、稼いでいる地銀ランキング等では、
常に上位にありました。
今週5月28日発売の東洋経済
「地方銀行 営業利益ランキング」でも、第一位です。
金融庁からも、
“これからの地銀のビジネスモデルだ!”
などと、もてはやされていました。
その稼いだ営業利益の要因は、企業への融資よりも、
個人への融資に特化した、ということにありました。
個人への融資で、企業へ貸すよりもずっと高い金利で、
融資をしていたのです。

スルガ銀行が、
個人融資中心に舵をきったのは、リーマンショック以降です。
それがここ約2~3年で、
データ改ざんをしてまでの、不正融資に至りました。
それが今回の、かぼちゃの馬車事件です。
その経緯の裏には、実態は同族会社であるスルガ銀行の、
融資至上主義による、銀行員のモラル崩壊があったのです。
次回へ続く…。

(古山喜章)

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2018年5月28日 (月)

設備労働集約産業

労働力が必要なだけでなく、土地や設備に多額の資金が必要となる産業です。
書いていますように、
中型大病院、大型ホテル業、大型小売量販店、物流倉庫業ピンキング業など
これらは人を集めるだけでなく設備投資もまた必要なのです。

病院となると集める従業員も有資格者が求められます。
ドクター、看護師、薬剤師、これがなかなか定着性が悪いのです。
この業界、24時間365日 営業が基本になっており、
土曜日・日曜日・深夜勤もあり、労働環境は劣ります。

賃金がその分高くなって経営を圧迫するのです。
売上高の50%を越えると収益が出す"らいのです。

土地建物、医療機器、設備投資が膨大になり、
資金調達、返済金利・借入金返済にも追われます。
この業界の組織内は、ヒェラルキー(階層社会)がきつく、
身分制度が いまだにその雰囲気があります。

管理職の労務マネジメント、労働生産性マネジメントの基礎知識が
欠如しています。

医療機関でも時代が変りました。
パートの職員にも患者様に医療交為をしているのだとの使命感を植えつけ、
連帯感が院内に満ちる全社的経営をしないと
一時に大量の退職者が出ると労務倒産が発生するのです。

法的人員数が確保していないと営業停止になりますし、
募集募集を続けていると労務費が上がり、続けられなくなるからです。

医療機関と他の業種の異る点は、
省力化、省人化、コンピュター化を進められることです。
それにはそれらに資金が必要となり、収益性、財務力の差があらわれます。

規模を追求しがちな業界ですが、
過当競争を避けて労務管理と資金管理のバランスを考えていないと、
国立・公立病院のように慢性的に赤字になります。

この業界の経営者は
・労務管理のエキスパートを育成したら、
すなわち労働者満足を高める手段方法を実践すること

・設備の償却、修繕規模設備の計画性、
財務思考のエキスパートも必要なのです。

(井上和弘)

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2018年5月25日 (金)

『その除却損は認められません③』

中部地方で、大手ホテルチェーンとフランチャイズ契約をして、
ホテル業を展開している谷川商事の専務から電話がありました。

①谷川商事では、間違っていた過去の処理を、今回は正しく修正しました。
②そして、除却した資産を、除却損として損金に計上しました。

税務署は、
過去と現在で処理に一貫性がないという理由のみで、
②の除却損を認めなかったのです。
資産はすでに除却していて、もう存在しないのに、
除却損として計上してはいけない、と言われたのです。

谷川専務に
『最終的には更正決定しかありませんね』
と伝えると、一つ心配なことがあるとおっしゃいました。

『税務署に反論すると、
向こうがむきになって、他のことについても
指摘してくるのではないでしょうか?』

要するに、寝た子を起こすことにならないか?
ということを心配されているのです。

『何か、他に色々と言われているのですか?』

『いえ、特にあるわけではないのですが、やはり、心配で・・・』

寝た子を起こすといったって、
そもそも問題がなければ、起きようがありません。

いまの段階で税務署から、
完全にアウトと言われていないものは、セーフです。

それから、谷川専務は、更正決定についても、心配していました。
『更正決定というのは、税務署が、
今回の誤りを証明するということですよね?

ということは、税務署が、これからまた色々と調べる、
ということになると思うのですが、
他のテーマも追加で調べられることはあるのでしょうか?

修正申告に従わなかったら、面倒くさいことになりませんか?』

修正申告に従わないからといって、
不利益な取り扱いをすることは法律で禁止されています。
だから、仮にそのように脅されても、心配する必要はありません。

谷川商事は、税務署に改めて会社の主張を申し入れたところです。
もうすぐ、税務署の人事異動の季節です。
あと1カ月以内には、結論が出されるでしょう。

続報が入り次第、ブログにアップさせていただきます。

(福岡雄吉郎)

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2018年5月24日 (木)

融資至上主義が、銀行員の秩序を狂わせた①

銀行の不祥事を見ていると、
そこには、営業マンの尻をたたき過ぎる、
融資至上主義の弊害が見えてきます。

①商工中金 不正融資事件

企業への融資を獲得するため、
会社の決算書を改ざんしたとして、
商工中金存続の危機に至る、大問題になっています。

事の発端は、
リーマンショックや大震災の危機から会社経営を守るため、
経済産業省主導で設立した、危機対応融資です。
その実務を担ったのが、商工中金です。
各支店には融資のノルマが課され、支店長主導のもと、
「どんどん貸せ!」となっていったのです。

危機対応融資ですから、財務状況が良い会社には貸せません。
かといって、財務状況が悪い会社を新たに探すのも、
融資を獲得する銀行員にとっては、骨の折れる仕事です。
そこで始まったのが、財務諸表の改ざんです。
しかも、良い数字を悪く見せるための、改ざんです。
損益計算書の販売管理費を増やして営業利益を小さくし、
危機対応に見合う営業利益に改ざんします。
で、特別利益を増やしておけば、
税引前利益と当期純利益のつじつま合わせが可能です。

おそらく
「良い数字を悪くして貸すのだから、
 返済不能のリスクは少ないだろう。」
と判断したのでしょう。
普段からつきあいのある、そうたいして財務が悪くない会社にも、
財務データを少し改ざんし、
「お貸しできますよ!
危機対応融資枠ですから、金利も低いし、無担保ですよ!」
となったのです。
とびつく社長が多いのは、目に浮かびます。

一度やりだしたら、
「これなら大丈夫だな。」となります。
この時点で、不正の意識は消えてゆきます。また、
「あの人がやっているなら、自分も。」
となり、他の行員にも拡散してゆきます。
暗黙の了解のうちに、不正融資が広がっていったのです。
支店長からガミガミ言われるより、このほうがよい、
となってゆくのです。

結局、「どんどん貸してこい!」の融資至上主義が、
銀行員の秩序を狂わせ、破壊していったのです。
この例を銀行以外の会社で言えば、売上至上主義です。
今問題になっている、銀行の不祥事の根底は、
売上至上主義にあるのです。

(古山喜章)

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2018年5月23日 (水)

『その除却損は認められません』②

中部地方で、大手ホテルチェーンとフランチャイズ契約をして、
ホテル業を展開している谷川商事の専務から電話がありました。

話の内容としては、次の通りです。

・7年前に、壁紙を貼り替えていたが、そのときは、建物に計上していた。

・昨年、壁紙を張り替えて、修繕費として計上した。

・壁紙の貼り換えは、修繕費で処理するほうが正しい。つまり、7年前の処理は間違っていった。

・昨年の壁紙貼り換えのときに、7年前の壁紙は、すべて除却損として処理した

・税務署は、この除却損を認めないと否認しようとしている。

税務署の否認理由を一言でいうと、

『7年前の処理 と 今回の処理に継続性がないから』

こういう理由なのです。いかがでしょうか?

継続性がないといったって、
7年前の処理は間違っていて、今回は、それを正しい処理にしているのです。
それのどこがおかしいのでしょうか?

まして、もう今となっては、7年前の壁紙は存在しないのです。
存在しないものを、除却損で計上できないとは、
それこそおかしな話ではないでしょうか?

谷川専務によれば、
そういった会社の見解を税務署に伝えても、
「それは、あなたがた会社の都合です。
私たち税務署の理屈とは違います。」
と取り付く島もなかったそうです。

それで、谷川専務は、電話をかけてこられたのです。

『今回、継続性がないから損金計上が認められない、と言われたのですね?
それなら、その法的な根拠を提示してもらいましょう。

どう考えても、おかしな理屈なので、
最終的には、“更正決定してください”と伝えましょう。

ケンカ口調で言う必要はありませんが、
冷静に、こちらの主張を改めて伝えてはいかがでしょうか?』

このように伝えました。

『でも・・・』と谷川専務は、まだ何かひっかかっているようでした。

(つづく)


(福岡雄吉郎)

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2018年5月22日 (火)

銀行交渉時のカン違い➂

経営者から、
銀行とのやりとりをお聞きしていると、
いまだに、「それは違いますよ。」
ということがあるのです。

➂どの利益であろうと、赤字にしたくない

銀行が評価するのは、営業利益と経常利益です。
営業利益と経常利益が黒字なら、
税引き前利益や当期純利益は、赤字でも良いのです。
と、言い続けております。

そうはいっても、
「そんなことを言っても、赤字は印象が良くないでしょ。」
「世話になっている銀行に申し訳ない。」
とおっしゃる方が、いまだにおられるのです。
とにかく、
「どの利益だろうが、赤字にしたくない!」
との思いをお持ちなのです。

とくにメーカーや卸売業など、
設備投資や回収の面から銀行借入が恒常的に必要になる、
という業種の経営者に、このような方がおられます。
やはり、過去に融資を思うように受けることができず、
資金繰りでご苦労をされた、という経験をお持ちの方々です。

このような経営者の場合、
含み損のある土地を売却して多額の特別損失を計上する、
といったことへの取り組みをする際にも、戸惑われます。
税引き前利益や当期純利益で、大きな赤字を出すからです。

で、銀行支店長に確認します。
「実はこのようなことを検討しておりまして、
 含み損を吐き出しますので、最終利益で大きな赤字になります。」
おそるおそる、伝えます。すると、
「そうですか。それは結構なことですね。」とあっさり言われ、
「えっ!?」となり、拍子抜けするのです。

そのような会社は、
純利益で大きな赤字を計上しても、剰余金への影響がうすく、
25%以上程度の高い自己資本比率を維持している会社です。
要は、単年度の純利益で大赤字になろうとも、
財務基盤は健全性を維持できる、ということを、
銀行もわかっているのです。
それに、本業の収益性である、
営業利益や経常利益が維持されているなら、
なおのこと、銀行にとっては申し分ないのです。

税引き前利益が赤字になれば、法人税はなくなり、
より多くの現金が残ります。
つまり、返済能力は高まるのです。
「結構なことですね。」という支店長は、
そのことをわかっているのです。

まれに、「赤字は困りますねぇ。」と言う銀行員がいます。
はっきりって、そのような方は、
かなりレベルの低い支店長であり、銀行員です。
決算書の仕組みを、まったく理解していないのです。
旗艦店クラスでは、そのような銀行員はいません。
ランクが低そうな支店の場合、
銀行員の理解度も低い、と思っておいてほしいのです。

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【ブログ-井上和弘の寄り道スケッチ】
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