リスク管理
九州の熊本、宮崎に行ってきました。
九州では桜が満開で、時間の合間に熊本城まで足を運びました。
桜の華やかさと、お城の壮大さに触れることができとても感激しました。
熊本城と言えば、加藤清正の縄張りで有名ですが、それ以上にリスク管理の城として有名です。
- いざのときに備えた、銀杏の木(食用としてのぎんなんの確保)。
城内の土壁に混入したかんぴょうや畳に隠した里芋の茎(これらも食用)。
池に沈めた、建て替え用の材木。
120箇所にも及ぶ城内の井戸・・・etc。
- 加藤家は清正の死後、早々に改易になりましたが、この恩恵を西南戦争での官軍が受けることになりました。
最近、事業再生支援の仕事が増えています。
ここ数カ月、経営環境の悪化とともに、事業が継続できない企業が続出していますが、多くの企業ではコスト削減や資産の売却などありとあらゆる対策を打ってでも生き残りを模索しています。
このような会社を見ていると、なぜもっと良い時に、イザというときの対策を打っていなかったのかと残念に思います。
結局、業績の良い時に将来のリスクを認識し、企業体力の強化に取り組んできたのか、放漫に過ごしてきたのかかが、今になって明暗を分けているのです。
実は、企業の業績が悪くなってからでは打てる手は限られています。せいぜい、不要なものをカットしたり売却して、コストダウンや資金繰りを向上させるのが精一杯の対策でしょう。
それでも、危機意識のない経営者は「あれもいや、これもいや・・・」といって全然前に進みません。
業績の良い時に純資産を蓄積し、資金を蓄積し、将来の投資を行い、筋肉体質にしてイザというときに備えておかなければならないのです。
ICOでは、「企業体力(=総資本経常利益率×自己資本比率) 300以上を提唱していますが、これもイザというときのためのリスク管理の一環です。
私のクライアントのA社では、不要資産を持たず、日頃から徹底してムダを排除してきたため、常に企業体力を500以上に保っています。そのため、ここにきて売上高が前年対比40%ダウンしても今なお利益を出し続けています。
熊本城を訪ね、改めてリスク管理の重要性を認識しました・・・・・。
ICOグループ
株式会社ナイトウ経営 代表 内藤秀治
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