中小企業の悲哀
こんにちは。内藤秀治です。
昨日、4月の自動車国内生産台数の発表がありました。
主要メーカー8社の発表では、4月の国内での生産台数は前年同月比で45.9%減の約47万台だそうです。
アメリカではGMの経営破たんが避けられない状況ですが、わが国では「新型プリウスの申し込みが10万台を超えた」とか「在庫調整が進んでいる」との情報も入ってきてきています。また、中国やヨーロッパの需要も拡大しているようです。
ここしばらく一進一退が続くのではないかと見ています。
自動車業界は下請構造が階層化しており、多くの中小企業が自動車部品等の製造に携わっています。
先日、中小企業で自動車部品メーカーの社長とお話をする機会がありました。
「昨年後半からの景気悪化によって生産量は前年対比50~60%になった。」
「役員報酬をカットするなど必死にコストダウンに励んできた。」
「ここにきて、少しずつではあるが仕事量が増加しつつあり、先行きの光も見え始めてきた。」
と一息ついていた矢先、顧客から調達先を中国の工場に切り替えるとの一方的な通達があったそうです。
「今まで必死になってコストダウンに励み、運命共同体と思って、顧客の言われるままに歯を食いしばって頑張ってきたのに・・・。」
何の相談もなく、なりふり構わない顧客の態度に憤慨しているとのことでした。
中国と価格競争するには30%のコストダウンが必要であるとのことです・・・・。
大企業はコストしか見えなくなっています。
下請型の中小企業は、コスト競争に巻き込まれない価値の高い製品づくりを急がなくてはなりません。
「そこに気付いただけでも、よかった。」その社長の言葉でした。
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