組織のウイルスに注意せよ
みなさん、こんにちは。
ICOグループの(株)ナイトウ経営の内藤秀治です。
アメリカ大陸を中心に全世界で新型ウイルスが猛威を振るっているようです。
わが国でもいつ発症者が出るのかビクビクしているのが現状です。
ウイルスは対策を怠ると、周囲の人に感染し、瞬く間に蔓延し、幾何級数的に被害が拡大してしまいます。
被害を最小限にするには、まず第一に水際での対策が必要であり、感染が確認された場合には速やかに隔離して対処することが必要なのだと思います。
これは、企業の風土づくりでも同じことが言えます。
企業におけるウイルスとは「自己中心主義」のことです。
企業とは同じ目的をもった同士による運命共同体です。したがって、個人の欲求や感情より組織のルールが優先されてしかるべきなのです。少なくとも、取締役や管理職には組織の繁栄を第一に考える姿勢が求められます。
一人ひとりのわがままが、生産性を低下させ、信頼関係にひびをいれ、組織を壊していくのです。
しかし、最近の業績悪化が引き金となり、企業全体の業績よりも自分の収入や立場のみを主張する経営幹部を見かけることが増えてきました。
コストダウンには賛成するが自分に関わるコストの削減には反対する、
粗利率をわざと落として無理やり受注する、
同僚の悪口を吹聴し自己の正当性を強調する・・・・・。
先日、ある会社の経営会議で経営再建の討議をしていた時のことです。売上高が低下している中でコストダウンを行うという方針が決まりました。これには全員賛成です。しかし、どのコストを削減するかという話で議論が紛糾しました。
このような中で、自分の報酬の削減だけは勘弁してくれという役員がいました。
他人はどうなってもいいけれど、自分だけは痛みをこうむるのが嫌だというのです。
まさに「自己中心主義」の権化です。
業績が良い時はしっかり報酬をもらって当然ですが、業績が悪化すれば率先して痛みを受け入れるのが役員の役割でしょう。
このような思想を放っておくと、瞬く間に組織に蔓延してしまいます。
早急に組織風土の再構築が必要です。
みなさんの会社も業績の良い時にはわからなかった「自己中心ウイルス」に感染している恐れがあります。
今こそ総点検をおこない、早急な組織風土改革を進めてください。
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