売掛金の確実な回収
ICOの森垣英和です。
昨年よりの前政府の経済緊急対策は新政権でどう変わるか?
多分そう大きな変化は無いものと思われる。中小企業向けの緊急保証制度は、信用保証協会が100%負担となり急速に申請が増加し、7月末で利用は累計で65万4千件。
累計ということだが単純に計算すると、中小企業420万社の6社に1社が利用している勘定になる。
中小企業の資金繰りは一段と厳しくなってきている。苦しくなってきている取引先の資金繰りに対して、不良売掛金を出さないポイントは「早期対応」に尽きると思われる。
①調査と選択の原則――事前情報、定期情報、うわさ、兆候など早くつかんでどうするかを選択
②条件明示の原則――回収日、条件、回収遅れ延滞金、返品値引きのルールなどを再度取引契約書などで明確化する
③請求回収迅速の原則――請求遅れなどは論外として期日に請求し集金も日時を指定し必ずそれを守る
④残高確認の原則――最低年2回、四半期、毎月などの確認を怠らない
⑤案件処理の原則――取引先から言われている案件、値引き返品、クレームなど早期に解決しておく
⑥警戒の原則――内金額の減少、支払条件の変更の申し出は勿論、先方の在庫増減、資産売却、ライバルとの取引条件変更など常にチェック
⑦保険の原則――売掛限度、信用保険、売掛のファクタリングなどの活用
⑧決断の原則――取引停止、商品引き上げ、仮差押えなど法は遵守しつつ必要な決断は早くする
実務面では
①売掛金回収表でのチェック
②売掛金年(月)令調査
③売掛金滞留管理表による原因、対策検討
④滞留売掛金回収予定表による回収活動の徹底
などの手を打ってゆく。くれぐれも「あの時にやっておけば良かった」ということの起こらぬように「早期対応」が第一。
« 部下ができることをリーダーがやるな! | トップページ | シフト管理の電子化は進んでますか? »
「財務・会計・キャッシュフロー」カテゴリの記事
- 2021年に改めてほしいこと①(2021.01.05)
- ありがたいコメントをいただきました。(2020.10.07)
- CCCって何?⑧(2020.10.02)
- CCCって何?⑦(2020.09.30)
- CCCって何?⑥(2020.09.25)
コメント