研究開発に取り組んでいますか?
ICOの森垣英和です。
ある会社(メーカー)の新年度の経営計画策定検討会での話である。
目標の設定で新製品の売上をどうするかと言うことが問題になった。
「来期の新製品発売のネタはどうなっているのですか?」と質問したが返事は特にないとのこと。
今ある製品を少しアレンジして発売すると考えているという。
「そんな新製品では今ある製品がその新製品に代わるだけではないですか。新しい売上や、新しい顧客が増えないではないですか?」
「それが問題なんですよ」と言う話である。
リーマンショック以降、経費削減で研究開発費は大幅に削減した、だからあまり良い新製品がないということである。
無駄な経費はとことん削らなければならないが、研究開発費は無駄な経費なのだろうか?
中小企業白書では、従業員250人以上の企業の82%、50~249人では57%、49人以下でも47%の会社が研究開発に継続的に取り組んでいるという。
善玉コスト、悪玉コストという考え方がある。
売上、粗利を上げる、経費を下げるなどのためのコストは使わなければならない善玉コスト(ただし効率化が前提)。
不必要、無駄なコストは悪玉コスト、徹底的に削減しなければならない。
昔から言われている「死に金」、「生き金」である。
「今期、税金はいくら払わなければならないんですか?」と質問したら「△△千万円です」とのこと。
納税額だけで十分開発費は賄える額である。
勿論、税金を払うなということではないし、開発費の額だけの問題ではない。
借入金が多額で、返済でどうにもならないということでもない。
必要な研究開発費は使って最大の成果を挙げることが、その会社での取り組むべきことではないか。
本当に無駄な経費をカットし、使わなければならないコストを生き金として最大の成果に結び付けていく。
景気が良くないからといって何でもかんでも経費カットではないと考える。
あなたの会社では必要な研究開発に取り組んでいますか?
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