権限と責任の明確化
古山喜章です。
この時期、人事異動で引き継ぎをしたりされたりしている方がたくさんおられます。
どの企業でも、仕事を進めるための担当や役割が決められています。
しかし、その方々が、どのような権限と責任を担っているかを、明確にしている企業は案外少ないものです。
さらに、その権限や責任を、個々人にしっかり伝えたり、学ぶ機会を提供している企業となれば、さらに少なくなってきます。
組織経営を実践するための、権限と責任が明確になっていない企業が多い、というわけです。
そのために、やらなきゃいけないことをやっていなかったり、やらなくてもいいことをやっていたりします。
言い換えれば、やりたいことだけをやっている、と言えるかもしれません。
組織を形成するのは、つまるところ、ひとりで全てのことはできないからです。
つまり、権限を委譲していかなければ、さまざまな場所で、同時に事を効率的・効果的に進めることはできないのです。
個々の組織や職位において、
どういう責任・権限があるか、
どのような仕事をしなければいけないのか、
記載されたものが必要なのです。
しかしながら、前任者からの引き継ぎや、日々の経験が判断基準となって、その人固有の権限と責任が形成されていきます。
ここに落し穴ができ、せっかく組織を作っていても、期待する役割を果たすことができず、人によって仕事のバラツキが生じてきます。
同じ職位の方々が複数名いる場合、その方々に、日々、週次、月次、随時、の仕事内容を書いてもらってみてください。
案外バラツキがあるものです。
この仕事内容の統一化を図るだけでも、権限と責任が明確になってきます。
ムダをなくし、仕事を効率的に進めていくためにも、それぞれの役割の権限と責任を、見直してみてください。
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