有言実行
ICOグループの内藤です。
鳩山首相が辞意を表明し、総理大臣を辞任することが決まりました。
選挙前からできもしない公約が並べられ、衆議院選挙に勝って、念願の総理大臣にはなったものの、結局、約束が守られなくなり辞任。
もともと日本の将来を考えての就任ではなく、祖父である鳩山一郎氏に追いつくことが目的の総理大臣ですから、言うこととやることがバラバラでも本人にとってはどうでもいい話なのかも知れません。
どのような組織でも言えることですが、トップの条件に「有言実行」があります。
「自分たちの目指すべき方向はどこなのか」をはっきりと言い、「言ったことは絶対に実行する」ということです。
やるべきことをはっきりと言うことは、組織メンバーを一つの方向にまとめるためには絶対に必要なことですし、言ったことを実現することはメンバーからの信頼を獲得するための必要条件です。
トップになれば、「無言実行」でも「無言不実行」でも不適格ですが、「有言不実行」は周りの人々の期待を裏切るだけに、もっとも避けなくてはならないものです。
組織のトップは「有言実行」でなければならないのです。
先日、ある会社の取締役会に参加しましたが、あまりの楽観論にびっくりしました。景気が回復しているとはいえ、まだまだ先行きが不透明の中で考えられないくらい強気の経営計画を発表するというのです。
その根拠を問いただしたところ、希望的観測とのことでした。
強気の経営計画には、メンバーのやる気を鼓舞し、やる気を高めるのも事実ですが、それがあまりにも現実とかけ離れていれば、かえってやる気を失い、不信感を社内にまき散らすだけに終わってしまいます。
「有言実行」。
そのためには、できないことをあたかもできるように言わないことでしょう。
そして、冷静な目で現実を分析することが欠かせないと思います。
結局、今回の鳩山首相には、”冷静な目”が欠けていたということでしょう。
しかし、自分たちも同じことをしているということを、あらゆる組織のトップは反省しなければならないと思います。
« iPadは、楽しめるビジネスツール | トップページ | 上司は部下をもっと知るべし »
「経営」カテゴリの記事
- コロナ対策 アップデート①(2021.01.26)
- 発想の転換を図れというが?(2021.01.24)
- 謹賀新年(2021.01.01)
- あけましておめでとうございます(2021.01.04)
- 「純現金収支」 って何のこと?(2020.12.21)
コメント