“豊橋カレーうどん”をご存じですか?
古山喜章です。
先日、愛知県の豊橋で、“豊橋カレーうどん”というメニューの存在を知り、食べてみました。
豊橋の麺類店約40点が協力しあい、各店それぞれのオリジナル“豊橋カレーうどん”を提供しています。
つまり、ご当地B級グルメとして売りだしていきたい、ということなのでしょう。
で、このメニュー、どんなものかイメージできますか?
1.どんぶりの底に、ごはんがはいります。
2.その上に、とろろをかけて、表面をあぶって膜をつくります。
3.その上に、通常のカレーうどんがのっかります。
4.トッピングに、豊橋が出荷産地であるウズラのゆで卵と、その他エビフライなど、が添えられます。
つまり、最初はカレーうどんを食べます。
うどんの麺を食べ終わったところで、スプーンを持ってとろろの膜を破り、カレーのだし汁と、とろろごはんを混ぜていただきます。
カレーうどんを食べて、そのあと、カレーライスを食べる。
この発想は、斬新で、想像もできませんでした。
最後の、カレーだし汁ととろろごはん、のかけあわせが絶品でございました。
これは完食してしまいます。
昔からのメニューではなく、ここ数年のものらしいです。
ただひとつ、気になるのはネーミングです。
“豊橋カレーうどん”では、食べる側の好奇心をあおる何かが足らないのです。
せっかくの斬新なアイデアが、伝わらないのです。
“それって何????”と思うからこそ、知らない人でも注文してみるわけです。
たとえば、“カレーうどん丼”(カレーうどんどん)とすればどうでしょう。
カレーうどんはイメージできてても、うどん丼はイメージできません。
そもそも、そんな言葉はありません。
?????だらけな変なネーミングです。
“うどん丼ってなんだ????”となります。
しかし、食べてみれば、確かにこれは、うどん丼なのです。
豊橋、という地域名をネーミングに加えたい気持ちはわかりますが、それよりも、“いったいそれはなんなんだ???”と思わせることが大切です。
そのメニューにふと、目がいき、店員さんに、“これって何?”と聞けば、お客様はおおむねそのメニューを注文してみることでしょう。
“豊橋カレーうどん”だけでは、その斬新な内容を知らない人は、さらっと流してしまう可能性が大きいですね。
新商品を提供する際の、ネーミングの大切さを改めて感じさせていただきました。
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