病院クラウドの時代に備えよ
古山喜章です。
医療介護経営の指導に携わっていつも感じるのは、IT技術の導入が他業界に比べて遅れているな、ということです。
技術そのものは進んでいます。
電子カルテ、検査画像のデジタル化、シフトの電子化、予約システム、会計システム、電子マネー利用、iPad活用、病院内情報ネットワーク等など。
なかでも、今、注目されているのは、病院間の地域連携に伴う病院クラウドです。
地域の病院や診療所、介護施設などの関連施設をネットワークで結び、データベースや運用ソフトを共有化する仕組みです。
真っ先に問題になっているのは、データベースの共有に伴う、マスター管理のルールの統一です。
施設によって異なる名称や呼び名などを、統一しなければなりません。
しかし、そんなことは、流通や物流などの世界では、すでに行われています。
何も難しくはありません。
本気で地域連携を進めるなら、情報ネットワークの管理機構のようなものを、その地域に立ち上げればよいのです。
会社組織の拠点を結ぶために管理部門があるように、地域連携組織を管理する機能をつくり、あらゆる問題を討議・クリアしていけばよいのです。
その運営には、地域連携に参加する施設が主体となって出資すればよい。
地域連携を進めるとは、そういうことです。
どことも、おいしいとこどりをしようとすると、物事が前進しません。
ただし、病院クラウドが完成したとしても、だからといって、各施設が繁盛するべきものではありません。
これはあくまでも、各施設の強みをより活かすためのツールなのです。
強みがなければ、活用のしようもありません。
そして、その施設でのIT活用の環境が整っていなければなりません。
経営とはバランスです。
強みを磨き、強みを活かす環境を整える。
その両方が必要なのです。
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