人事考課表を見直していますか?
古山喜章です。
この時期になると、人事担当部署では、各管理者に人事考課表を配信します。
冬の評価を確定させ、賞与や昇進・異動、能力開発などに活用するためです。
しかし、「この考課表でいいのだろうか?」という疑問を感じている人事担当者の声をよく聞きます。
もう3年、5年、10年とほとんど同じ項目で、修正や見直しがされていない。
そのようなケースにお目にかかります。
3年以上前と、現在では、経営環境は明らかに異なります。
厳しいのです。
この厳しい経営環境のなかで、各人の行動は業績に貢献したのかどうか、を評価できるものに見直さねばなりません。
“○○○○ができる”
“△△△に意欲的である”
という、能力を保有しているかどうかよりも、
“○○○○を実行していた”
“△△△に取り組み実行した”
という、能力を発揮したかどうかにウェイトを置いてほしいですね。
そのためには、考課表の項目には、良好な業績に結びつく行動を明記すべきです。
かつては能力があり発揮していた人も、今となってはその能力を発揮していない人だっています。
経済成長期に作成された多くの人事考課表は、そのような方たちでも、よほどの失態がない限り、悪い評価にはなりません。
いわゆる中間的な評価を獲得してしまいます。
となると、本当に貢献している人材との評価の差は、さほど生じません。
これでは人材は育ちませんし、定着もしません。
定着するのは、いなくてもよい人材ばかりになってしまいます。
そしてさらに、厳しい賞与原資のなかで、メリハリをつけた支給ができなくなります。
考課項目を見直し、業績貢献に対して良い悪いがはっきりする内容に見直していくべきなのです。
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