基本が重要
ICOの森垣英和です。
関東の和食系の外食店でのこと。
その会社は、グランドメニューは全社で基本的なものは決めて、全店共通メニューとしています。
季節メニューは各店の調理担当者からシーズン前に提案させて、それを店長や調理長、本部スタッフが試食して決めています。
来年の春のメニューについて、たまたま私もその試食会に参加しました。
30品目ほどの提案メニューが既に用意されていました。
春だからまさか、蕗のとうや土筆などは出てこないなあと思ってはいましたが、メニューのほとんどは季節に関係なし、どの季節にでも出せるようなもの。
旬の天然素材は今は初冬だから無理としても、春を感じさせる素材は現在では入手可能の筈。
日本の料理の昔からの考え方として「三風、五味、五彩」があります。
(三風)
・風土― その土地、地域、その季節の産物、旬のもの
・風味― 風土に合わせたおもむきのある味わい
・風景― 器を含めての盛り付け、目でも食べていただく
(五味)
・春は苦味― 春は若芽の味、芹、嫁菜、菜の花、うこぎ、あした葉
・夏は酸い― 夏の果実の青い酸っぱさ、苺、梅、空豆、トマト
・秋は滋味― 秋は成熟した旨味、茸、芋、栗、茗荷、果物類
・冬は甘い― 保存食、つるし柿の甘さ
・茶の渋み― 美味しく入れたお茶の渋み
(季節の魚介類や畜肉、その他の食材、そして香辛料としての「辛味」で料理を表現してゆく)
(五彩)
・赤
・黄
・青
・白
・黒
(季節、場所、人などによって5つの色で料理を演出してゆく)
聞いてみたら、多くの人がこの「三風、五味、五菜」をご存知でない。
日本料理の専門店でなくてもこれくらいは「基本中の基本」ではないかと思います。
料理長を中心にもう一度、料理の基本を勉強していきましょうがその日の結論でした。
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