交渉力を磨け
みなさん、こんにちは。ICOグループの内藤秀治です。
今年外務省事務次官を退任された薮中三十二氏は、著書である「国家の命運」(新潮社)にて、外国との交渉に必要なものは「強いロジック」と「攻めの姿勢」であるとおっしゃっています。
外交の最前線で各国と渡り合ってきた言葉だけに重みがあります。
この「強いロジック」と「攻めの姿勢」は、外交だけでなくあらゆる交渉に通じる本質であろうと思います。
当然、銀行との借入交渉や金利交渉、返済交渉などでも同じです。
銀行から借入れをおこなう際には、金利や担保、保証などをできるだけ有利な条件にするために交渉をおこないます。
そのためには、複数の銀行から条件を提示させ、それらを論理的に比較し、再交渉し、その結果、最も有利な条件を提示した先から借入れをおこないます。
交渉の途中でこちらの腹の内を見せないで、「強いロジック(論理)」で相手に働きかけて、有利な条件を引き出さなければなりません。
決して、感情に走ったり、途中で妥協してはならないのです。「攻めの姿勢」が大切なのです。
しかし、以前に資金繰りに困った経営者や経理担当者は、すぐに妥協してしまいます。今までお世話になったからといって「攻めの姿勢」を貫きません。
ある程度よい提示があると、すぐに妥協して、その時点で交渉をやめてしまいます。
その結果、高い金利で銀行のいいようにあしらわれて、それでいて満足しています。
本当にもったいない限りです。
このような会社に限って、営業や回収、仕入面でも交渉が不十分で、みすみす利益を逃していることが多いのです。
「強いロジック」と「攻めの姿勢」、もう一度会社の中を点検してみてください。
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