人事考課で陥りやすいミス④
古山喜章です。
「厳評価偏重型」
前回の「好評価偏重型」とは対照的に、すべてにおいて評価が厳しくなるタイプですね。
このタイプも、各評価者の評価基準レベルを見渡すと、必ずといっていいほどいらっしゃいます。
どの評価項目においても、
あれができていない、
これができていない、
こういうときがあった、
と、何かのマイナス要因を見つけると、あらゆる項目において評価基準がマイナス的になってしまいます。
とくにこのタイプの方の特徴は、
中間評価の部分の捉え方がとても厳しいことです。
3段階であれば2の部分、
5段階であれば3の部分、
その中間評価の部分に、完璧さを求めがちです。
例えば、
「報告・連絡・相談が的確・正確にできる」
という評価項目の場合、
少しでもモレや抜けがあると、
中間評価よりも低い評価にしてしまいます。
しかし、報告・連絡・相談が完璧にできる人、というのは、おいそれといません。
仮に、完璧にできて中間評価なら、さらにその1ランク上、2ランク上、の評価はどのような状態なのか?
と、もっと大事なのは、そのように重箱のスミをつつくような評価をして、評価された人がやる気を出せるのか?ということです。
10回の内、1度や2度のモレはあるけど、概ね業務に大きな支障をきたさないようにはできている。
というレベルなら、中間評価を与えるように評価基準を考えなおすべきでしょう。
中間評価に完璧さを求めすぎると、その上司のもとで働く人には、いききとした活力が失せてしまいます。
人は理論ではなく、感情で動きます。
このような評価傾向のある方には、中間評価をどのように捉えているのか、確認してみてください。
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