クレーム対策の意図は伝わっているか
古山喜章です。
先日、ある居酒屋チェーンに予約を入れたときの出来事です。
全国チェーン展開の居酒屋Wとしましょう。
(あ、わかってしまうか)
電話を入れると、本部の予約センターに繋がりました。
で、「大阪の○○店で、今日の夜7時に□名で予約お願いします。」
折り返し、店舗から確認の電話がある、ということで、
フルネームと、電話番号を求められ、お伝えしました。
しかも、電話番号は、つながらない場合のため、ということで、2本お伝えしなければなりません。
私の場合、携帯番号と、自宅の番号をお知らせしました。
(2本というのもちょっと????です)
で、夕方5時30分ころ店舗から確認の電話があり、夜7時に店舗へ行きました。
すると、
「ご予約がないんですけど???このあたりには系列店舗が多いので、お間違えではないですか?」
愕然としました。
私もその周辺は30数年前からうろついているわけで、店舗を間違えるはずもありません。
で、確認の電話をもらった着信履歴にその場で電話をすると、目の前の電話機が鳴りました。
誰かがその場所から電話をくれたはずです。
それでも、
「おかしいですねぇ。でもお名前がないんです。」
と、まだ認めません。かなりしぶといです。
結局、店はガラガラだったので、入店はさせてもらいました。
会計時にわかったことですが、予約表を見せてくれて、
「フルヤマ様をウエヤマ様、と書き間違えていたみたいです。」
え??
そんなことがあったらダメだから、予約時にフルネーム聞いているのと違うの??
フルネームと電話番号を2本聞くのは、なんのため????
その予約表を見せてもらうと、手書きの予約表に、カタカナで、間違った苗字だけ、書かれていました。
せめてフルネームまで書かれていたら、確認の時点で、書き間違いということもわかったでしょう。
おそらく、同じようなクレームがあり、その対策として、フルネームをお聞きすることになったのだと思います。
でも、現場には、その対策の意図が伝わっていない。
これは、多店舗展開の企業では大いにあり得ます。
かといって、その意図を伝えていないか、と言えば、おそらく伝えているわけです。
伝えたけど、理解されず、実行されていない。
もっと言えば、本部で全国の予約を受けるくらいなら、どうしてデータ化して各店舗でデータ確認できるようにしないのか、ということです。
予約表そのものは、どこにでもある、手書きの表である、というのも驚きです。
つまり、店のスタッフにしたら、フルネームまで書くことが面倒くさいんですね。
クレーム対策は、その意図が理解され、行動が変わるまで伝え続け、確認し続けること。
さらに、ヒューマンエラー(人的ミス)をなくし、対策を徹底するなら、システム化を図ること。
年始早々、私にとっては面白いクレームに遭遇した次第です。
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とても魅力的な記事でした。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
投稿: あろえ | 2011年1月 7日 (金) 22時35分