日曜ビジネス映画劇場 その5
古山喜章です。
事業家の意識変化を描いた作品として印象に残っているのが、
「シンドラーのリスト」です。
戦時中に多くのユダヤ人を救った、
ドイツ人事業家、オスカー・シンドラーの物語ですね。
戦争が勃発するころ、彼はひともうけしようと、
兵士が携帯する食器などを作る工場を立ち上げます。
軍と交渉し、作業者には、
極めて低い賃金で雇えるユダヤ人を採用します。
戦争が広がり、需要は拡大、コストは低く、事業はどんどん儲かります。
そして、シンドラーは自分の事業によって、ユダヤ人の命が救われていることに気づきます。
それまでは金儲けのためだったのが、
ユダヤ人の命を救う、という
思いもよらなかった事業の目的を見出すわけです。
多くの事業というものは、得てしてそういうものではないでしょうか。
貧しさから離れたかった。
ひともうけしたかった。
そのようなきっかけで始めることも多くあるでしょう。
でもそれは一つの目標にすぎず、目的ではありません。
最初の目標に到達したときに、
その事業の果たすべき目的が見えてくるのではないでしょうか。
「シンドラーのリスト」は、そのような事業家の意識変化を、
実にうまく描いております。
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