企業の使命を明確にせよ
みなさん、こんにちは。ICOグループの内藤秀治です。
以前にこのブログでも書きましたが、かつて銀行が販売したデリバティブ商品の損失が問題視され金融庁が銀行に対して聞き取り調査を行いました。
その調査によると、約1万9,000社の中小企業が多額の含み損のある為替デリバティブ(金融派生商品)を保有しているそうです。
本業は順調に推移しているのにです・・・・。
むしろ、本業が順調であるからこそ銀行も融資をしてまでデリバティブをすすめたのでしょう。
メガバンクは世論の声を意識してか金融庁の圧力かわかりませんが、資金繰り融資をおこなうことで収拾を図ろうとしています。
私は、「銀行は自分たちの利益を追求する組織であって、中小企業の味方ではありません。」と言っていますが、今回の問題はまさにそれが露呈したものだと思っています。
しかし、今回の損失についてはすべて銀行が悪いのかといえば必ずしもそうではないと思います。結局は、投機(バクチ)に走った経営者が悪いのです。
銀行の甘い言葉に乗せられて、リスク認識もしないまま、借金をしてまで博打商品を買い込んだ社長の責任なのです。
「飲む、打つ、買う」という言葉がありますように、博打(投機)は人間の道楽のひとつであり、社長も「楽して儲けたい」と考えているところに甘い話があるとつい乗ってしまうというのも人情的にわからなくもありません。
しかし、少なくとも会社のお金で博打を打つのは社長失格です。
どうしてもやりたいのなら、会社のお金ではなく、個人のお金を使いべきです。
私は数年前に「中小企業のための環境ビジネス”7つの成功法則”」という本を出版しました。
その中で、成功する中小企業の条件として「ミッション(使命感)」を最初に掲げました。
自社の存在意義や目指すべきあるべき姿、これらのミッションがなければ、「苦労を乗りけることはできないし、甘い言葉に足をすくわれますよ!」と提言しました。
この世に甘い儲け話などありません。
お客様に会社の付け加える価値を認められて初めて儲けることができるのです。
「あなたの会社の存在価値は何ですか?」
「あなたの会社の使命は何ですか?」
胸を張って答えられますか?
もう一度、原点に返って会社のミッション(使命感)を明確にしましょう。
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