減価償却のキャッシュはどこへゆく?
古山喜章です。
札幌ドームが開業から10年となり、
「改修工事に今後20年で200億円が必要。財源確保が課題。」
と報道されてました。
えっ?そんなこと考えてなかったの???
と、驚きました。
開業当初は減価償却費がかなり発生したはずです。
その減価償却費として計上され、
残ったキャッシュはいったい、どこへいったのか?
2002年の日韓W杯に合わせて建設された大型施設は、
いずれも同じ課題を抱えているそうです。
施設や建物は年々、老朽化します。
誰だってわかることです。
その部分の補修・改修の費用を補うために、
減価償却があるのです。
施設・設備そのものが売り物となる業態は、
古くなり、くたびれてくると、とたんに集客に影響します。
次から次に、新たなライバルも登場してきます。
ホテル、病院、ショッピングセンター、レジャー施設など、
みな、そうなのです。
減価償却でキャッシュを残し、改修費用にあてる。
これが減価償却の目的です。
なのに、残ったキャッシュを別のことに使ってしまう。
だから、改修費用に必要なキャッシュが、
後から課題となるのです。
無理のない資金繰りを進めるために、
減価償却で残ったキャッシュをどう管理するのか。
これが、施設建設10年後に困るか困らないか、
その明暗をわけることになるのです。
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