B/S面積グラフを作ってみよう④
古山喜章です。
貸借対照表を見やすくわかりやすくする、
井上式B/S面積グラフ。
作成時によく聞く、わかりずらい部分をピックアップします。
純資産合計がマイナスの場合はどうすればよい?
資本金はプラスだが、
資本金以外の余剰金が大きくマイナスになっており、
純資産合計がマイナスとなっている場合。
つまり、債務超過、となっている場合に、
面積グラフはどう書けばよいかわからない、
ということがあります。
債務超過と言えども、意図的な場合と、
そうでない場合があります。
なので、ここではまずその是非はさておき、
面積グラフの書き方について解説します。
1.純資産のうちの「資本金」
資本金は、その金額をそのまま“資本金”
の欄に記載してください。
2.純資産のうちの「余剰金」
資本金以外の純資産がマイナスとなっている場合、
面積グラフ上では、左側、「資産の部」の空欄に、
“損失”と記載して、その数字を記入します。
記入場所は、“総資産合計”の2行上の部分、
でOKです。
数字がマイナスのままでは、グラフが作成できません。
なので、
そのマイナス部分を純資産から取り出し、
資本の部に“損失”として合算することで、
全体のバランスを取るのです。
当然、面積グラフの総資本額は、
貸借対照表の総資本額よりも、
大きくなります。
純資産における、資本金以外の項目名も、
企業によってさまざまです。
資本準備金、別途積立金、当期純利益、などなど。
要は、マイナスの純資産合計から、
資本金の額をさらにマイナスした数字を、
“損失分”として、左側にプラス計上するのです。
株価を下げるためなど、
意図的に損失となっている場合ならともかく、
単に経営がうまくゆかずに債務超過となっているなら、
早期改善のための、緊急手術が必要となります。
面積グラフを作成して初めて、
自分の会社が危機的状況である、
と認識される方もおられます。
対策があるなら構いませんが、
対策がわからないなら、即座にご連絡ください。
« B/S面積グラフを作ってみよう③ | トップページ | B/S面積グラフを作ってみよう⑤ »
「B/S面積グラフ」カテゴリの記事
- 減収増益になれば、どうなるのか?(2015.03.17)
- 増収増益になれば、どうなるのか?(2015.03.13)
- B/S面積グラフから考えてみよう (57)(2012.12.11)
- B/S面積グラフから考えてみよう (56)(2012.12.03)
- B/S面積グラフから考えてみよう (55)(2012.11.20)
コメント