サービス業における、“人”の問題②
古山喜章です。
小売店、ホテル、病院、美容院などの、
接客サービス業は、“人”に関する問題を、
常に抱えています。
その2.人がなかなか育たない
これもよく聞く声です。
アルバイトやパートが入社しても、
戦力となるまでに、大きなバラツキがあります。
で、
「人が早く育つために、どのようなことをやっていますか?」
とお聞きすると、
「新人育成の担当者をつけて教えています。」
「マニュアルを使って訓練できるようにしています。」
「店長が指導することになっています。」
などという声が返ってきます。
さらに、
「いつまでに、何ができるようになってほしいか、
具体的にリストアップしたものがありますか?」
とお聞きすると、多くの場合、
「いやぁ、それは・・・。」
となってしまいます。
これでは、新人育成担当者や店長らに、
まかせっぱなしになっているのと同じです。
入社した新人アルバイトにしても、
いつまでに何ができるようになればよいのか、
見えていれば安心ですが、
見えていなければ不安です。
まずは、入社3ケ月後までに、
できるようになってほしいことを明確にしてください。
期待していること、期待されていること、
を、お互いに認識することが大切です。
「お客様を迎える気持ちのよい挨拶ができる」
「レジの操作ができる」
など、細かいレベルでわけてゆくのです。
さらに、6ケ月後、1年後、と、
同様に、できるようになってほしいことを、
リストアップします。
そうすれば、新人育成担当者や店長にしても、
自分の教えるべきことが明確になります。
各項目に対しての、評価もできます。
まかせっぱなしにされているときとは、
状況が違うのです。
アルバイト・パートを早期戦力化することは、
企業にとって、大きな課題です。
そのためには、現場に任せるだけでなく、
仕掛けが必要となります。
まずは、新たな人材に、何を期待しているのか、
具体的に文書化することから、初めて見てください。
それが全社で統一されるだけでも、
大きな前進となります。
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