スローガン倒れ経営の諫め
ICOの森垣英和です。
自宅の近隣の空き地で住宅の新築の工事が始まりました。
その土地は老夫婦が以前住んでおられた家があり、
その家(土地)を売って息子さん家族が住んでおられる九州へ移られたとのこと。
工事現場はパネルで囲まれ、
そのパネルには「整理、整頓、清掃」、「安全第一」、「禁煙、火気厳禁」というスローガンが掲示されていました。
しかし、隙間から現場を見ると、コンビニの弁当ガラ、タバコの吸殻が放置。
「何が清掃、禁煙や!」と思いました。
こうした、極端な例は少ないかもしれませんが、
スローガンが決められ掲示されているのにもかかわらず、現場は全くちがう状況になっている「スローガン倒れ」が多くの企業、現場で見られます。
「お客様第一」、「QSCを徹底しよう」、「品質向上」、「節約、節電」など店内や生産現場に掲示され、多分、朝礼などではその励行、遵守が何回も繰り返し話されているはずです。
スローガンだけでなく社是、社訓も、バブル時に旧財閥系銀行が家訓の諫めを破り損害を発生させ、信用を失墜させたなどの多くの先例がみられます。
なぜ、スローガンや会社の規範などが守られないのか?
①スローガンなどが形式化、形骸化、マンネリ化している
②経営者、経営幹部のスローガンなどへの意識が不足し遵守の姿勢が希薄
③スローガンの意味やそれを実行することがどんな事か分かり易く説明するエピソードなどがない
④スローガンを遵守してゆくためのシステム(チェック、実行のためのミーティング、など)がない。またはあってもそれがきっちり運用されていない
⑤スローガンを守らなくてもそれに対しての叱責や評価がない
スローガンは作られたときは、その必然性や実行の目的は明確であったはずです。
毎年「スローガン倒れ」を繰り返すことだけは避けなければなりません。
スローガンは、スローガンの内容を遵守することにより会社、現場が良くなるだけでなく、会社、現場の体質をも作ることになると思います。
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