適材適所
みなさん、こんにちわ。ICOグループの内藤です。
本日、菅内閣が総辞職し、近々、野田内閣が発足します。
新しく指名された野田首相には、リーダーシップを発揮して、わが国の舵をしっかりとってほしいものです。
ところで、前首相の菅直人氏をみていると、組織というものはつくづく適材適所が大切だなあと感じます。
特に、組織のトップの適材性については、いろいろと考えさせられました。
野党時代の菅氏は舌鋒鋭く、政敵の弱みを突いたり、論点を明確にした議論をするなど、本当に優秀な論客だと感心したものです。
厚生労働大臣時代は薬害エイズ問題で官僚組織や政官財の問題点を突き、いわゆる改革を成し遂げました。
個々の面だけをとらえると非常に優秀な政治家であるといえるでしょう。
今までの慣例を打破する、改革者という面では適材適所だったと思います。
しかし、総理大臣となるとどうでしょう。
もちろん、一般の人間にはわからない責任や重圧があることも推察できますし、東日本大震災という思ってもみなかった災害に遭遇したということもあるでしょう。
それでも、総理大臣という役割に適材の方ではなかったと言わざるを得ないと思います。
この一年あまりの間、国力は低下しているからです。
トップの役割は一言でいうと「組織を繁栄させる」ことにあると思います。
これは、国家に限らず、すべての組織でいえることだと思います。
もちろん、企業のトップの役割も同じです。
「組織を繁栄させる」ために、意思決定をし、他のメンバーに方向性や目標を示し、役割を与えて、実行させる。状況が変われば、次の手を考え、メンバーに実行させる。
「組織を繁栄させる」ための意思決定こそがトップの役割なのです。
「組織を繁栄させる」ためには、目の前の改善を進めていくことも大切ですが、長期的な視点がむしろ重要です。
自分たちの強みを活かし、弱みを克服して将来的な目指すべき繁栄の方向やその指針を示す。
これができる人が組織のトップになるべきなのです。
「組織を繁栄させる」ということが、すべての意思決定の核なのです。
しかし、この目的を見失うと、自分の名前を残したいとか歴代トップとの比較といった、自分の都合や見栄ばかりが気になって、判断がぶれてしまうのです。
その結果、組織にとって損失がでたり、組織力が弱体化することになるのです。
現場で優秀な人材が幹部で優秀であるとは限りません。
幹部で優秀な人材がトップで優秀とは限りません。
トップの役割を果たせる人材がトップとしての適材なのです。
あなたは、「組織を繁栄させる」ための意思決定ができていますか?
あなたの会社には適材が適所にいますか?
総理大臣の交代を機に、しっかりとチェックしてみてください。
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