表現の意味を考えてほしい
古山喜章です。
昨日、
“6月末の国の借金は943兆円”
“国民一人あたり738万円の借金となる”
という記事に関して書かせていただきました。
この、“国民一人あたりの借金”、という表現も、
世間を必要以上にあおる暴言にすぎないと思うのです。
表現の意味を考えてほしいものです。
例えば、借入金のある企業が社内報で、
「わが社の借入金は○○○○億円です。」
「従業員とその家族も含めて、一人当たり○○○万円になります。」
と言っているのと同じだと思うのです。
その換算表現そのものには、なんの意味もない。
“年間のビールの消費量を計算すると、
赤ちゃんまで含めて国民ひとり当たり○○リットル飲んでいることになります。”
といった、面白おかしく表現しているレベルと同じです。
“赤ちゃんはビール飲まんやろぉ!”
と、ツッコミたくなるわけです。
ましてや、国の借金とはいうものの、
その借金そのものが対外的なものでなく、
対内的な資産流用なのですから、
なおさらです。
それを借金と言っていいのか?
ということなのです。
ちょっとした言葉じりで責められる時代、
気づく人が少ない表現の過ちは、
とても危険なものを感じるのです。
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