最近の起業の動向 (その3)
ICOの森垣英和です。
起業なり新規分野進出なり事業を開発する場合、大きく4つの方法があります。
竹薮型開発、雑木林型開発、亀の甲型開発、落下傘型開発。
竹薮型開発とは、地表での竹は1本づつが独立して見えますが根を掘ると地中で繋がっている。
過去の顧客や技術などの関連でのビジネス開発です。
雑木林型開発は、それぞれ独立した木、松、杉、桜など1本づつは関係ない。
衣料品メーカーがレストランをやったり、金型メーカーが塾をやるなど、それぞれのビジネス間には何の関係ないというような開発です。
亀の甲型は自社の甲の一辺から次のビジネスを展開、病院が介護ビジネス、老人ホームをやるようなケースで竹薮型と似ています。
落下傘型は過去の事業経験など関係なく全く異質な事業に飛び降りる、例えば、フランチャイズに参加するような場合です。
さて、起業を決意し実行に移す際、起業家は多くの問題に取り組まねばなりません。
前出の「起業に関する実態調査」では、起業時、起業後の課題、問題として以下のものをあげています。
(起業時の課題)
①資金調達 54.9%
②質の高い人材の確保 37.2%
③起業に伴う各種手続き 28.1%
④販売先の確保 24.5%
⑤仕入先の確保 23.0%
(起業後の課題)
①質の高い人材の確保 55.7%
②資金調達 39.8%
③販売先の確保 29.8%
④参入の市場の競争激化 22.4%
⑤経営知識の修得 19.5%
起業時の最大課題の資金調達の方法としては、
1)自己資金 71.8%
2)配偶者、親族からの出資金、借入金 25.1%
3)公的機関、政府系金融機関の助成金、借入金 17.0%
4)友人や知人からの出資金、借入金 12.0%
4)地方銀行からの借入金 12.0%
6)事業に賛同してくれた個人、法人からの出資金、借入金 11.9%
昔から言われているように3F(Founder,Family,Friends)が資金調達の主流ですが、地方公共団体を含む公的機関、金融からの調達が20.2%もあり起業の有力な資金調達源となっています。
しかし、逆の見方では8割の起業では公的支援を活用していないということです。
公的支援を知らない、手続きが面倒というのが公的支援を活用していない理由と言われていますが勿体ない話です。
中小企業庁の起業、新規事業への支援、助成施策としては
1、新創業融資制度
2、女性・若者、シニア起業家支援資金
3、新事業活動促進支援事業
4、経営革新支援事業
などがあり、その他、雇用面、研究開発面などの助成、支援の制度もありうまく活用すべきと思われます。
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