企業の生産性(1)
みなさん、こんにちわ。ICOグループの内藤です。
9月に入りすっかり秋の景色になりましたね。
秋といえば読書、実り、食欲・・・・などが思い浮かびますが、スポーツも真っ盛りです。
最近、毎日のようにサッカーの日本代表戦があり、ついついTVやインターネットのニュースが気になっています。
「サムライ」と「なでしこ」の違いはあっても、日本の代表が必死に戦っている姿を見ると、ついつい応援してしまいます。
私も小さいころからスポーツが大好きですが、サッカーに限らずスポーツを見ていると、いつも企業経営に通じるものを感じてしまいます。
もちろん、スポーツと企業経営とは存在意義もルールも全く違うのですが、それぞれのチームが目標を明確にして、メンバーが切磋琢磨して能力を高め、役割分担を明確にしてチームプレーに徹する姿は、両者に通じる共通点だと思います。
スポーツでは個々の力とチームプレー、自分たちの強みを活かす作戦(戦術)が勝負を分ける鍵だと思いますが、企業経営では競合先と「経営戦略」による「生産性」の戦いをしているのではないでしょうか?
最適な経営戦略のもとで、経営資源を無駄なく活用しながら、より効率的に価値を生み出す企業が勝ち残っているのです。
それではしばらく、この「生産性」について考えていきたいと思います。
生産性とは「Output(算出)/Input(投入)」のことで、これを高めていくには、Input(投入)項目である経営資源(ヒト・モノ・カネなど)を整理・整頓し、Output(算出)項目である付加価値を創造していかなければなりません。
私はこれを「経営の3S」と呼んでいます。
この時注意することは、まずはInput(投入)項目である経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報・時間など)を整理・整頓することから始め、ムダを省いてシェイプアップしたのちにOutput(算出)項目である付加価値の創造にすすむのです。
ムダを抱えたままですと、何かしようとしても重くて素早く動けません。
まずは、整理・整頓してムダを捨て去ることからスタートなのです。
具体的な生産性の指標には、下記のようなものがあります。
<ヒトの生産性>
・労働生産性 = 付加価値額/従業員数(円/人)
・人時生産性 = 付加価値額/延べ労働時間(円/人時間)
・人件費生産性 = 付加価値額/人件費×100(%)
・労働分配率 = 人件費/付加価値額×100(%)
・・・・・・など。
<モノの生産性>
・労働装備率 = 付加価値額/有形固定資産×100(%)
・棚卸資産粗利益率 =(売上総利益/棚卸資産)×100(%)
・棚卸資産回転率 = 売上高/棚卸資産(回)
・・・・・・など。
<カネの生産性>
・総資産経常利益率=経常利益/総資産×100(%)
・当座資産回転率= 売上高/当座資産(回)
・・・・・・など。
これらの指標を見ながら、まずは、ヒトを整理・整頓し、モノを整理・整頓し、カネの整理・整頓をするのです。
今日も支援先の経営会議があり、徹底してムダを省くための検討をしてきました。
「社員はムダな時間を空費していないか?」
「人材配置にムダはないか?」
「ムダな固定資産・投資はないか?」
「在庫は適切か?」
「不良在庫はないか?」
「不要な借入金はないか?」
「ムダに金利を払っていないか?」
この企業では、ここ数年継続して取り組んでいるため、自己資本比率が70%を超えています。
毎日、毎週、毎月、毎年・・・・。
手を抜かずに取り組むことが必要です。
毎日のトレーニングが強靭な個々の力を付け、チームの力を向上させるのです。
トレーニングをサボれば、すぐに結果となって現れてきます。
スポーツも経営も同じです。
次回から、生産性についてさらに具体的にお話をしていきたいと思います。
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