デイサービス施設 「夢のみずうみ村」訪問
古山喜章です。
顧問先の医療・介護スタッフとともに、
山口県でデイサービスセンターを運営している、
社会福祉法人 夢のみずうみ村 を訪問しました。
NHKの「プロフェッショナル」という番組でも紹介されてたので、ご存じの方もおられるでしょう。
湯田温泉駅からタクシーで約15分、
山あい、というか、ほぼ山のなか、
にある感じです。
で、平日は90人~120人が集まる、
という、集客人数でいうと大規模の施設です。
そうです。
ほぼ、トタンのような、壁なのです。
なので、建物はとても安上がりです。
山のなかですから、勾配があり、
広い建物のあちらこちらが坂道になっています。
一番長い通路はこんな具合です。
写真を見て気づいた方もおられるでしょうが、
長い廊下に手すりがまったくありません。
この施設は、“バリアフリー”ではなく、
“バリアアリー”だそうです。
しかも、スタッフが少なく、
利用者はみなさん、自分で何かをされています。
一日のやりたい予定を自分で考え、
スタッフの手助けを得ずに、
自分の意思で行動するのです。
どうしても必要な部分のみ、
スタッフがお手伝いをされています。
これが、
この施設に利用者が集まる理由のようです。
通常の介護施設では、
危なくないように手助けをしたり、
やりたくもないお遊戯を全員でさせてみたり、
本人の意思よりも、安全性や、
スタッフ側の効率性を重視しがちです。
でもそれは、顧客である利用者のニーズに
合っていないのではないか、という疑問から、
現状のサービスに到達したそうです。
その分、さまざまなリスクはついて回ります。
しかし、
それを恐れると、施設の差別化はできません。
リスクを背負いつつ、真の顧客のニーズに向き合う、
という姿勢を感じさせてくれる介護施設でした。
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「中小企業探訪」カテゴリの記事
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古山さんも「夢のみずうみ村」に行かれましたか。
私どもも以前より興味があり、施設見学に法人職員が2名参加をさせていただきました。
日本中にある介護施設の中でも、殆どの方が判る差別化をしている代表例。
現在は、FC化にも力をいれています。
今後、ますます進行する高齢社会に一石を投じる施設であることは間違いありません。
ここの施設の課題は2つ。
開設され10年以上が経過し、代表の藤原氏が前面に立ち引っ張ってきましたが、今後のストーリーを引き継ぐ人材育成
毎日100名前後のお客様が来るのに、収支の改善が見えず、藤原氏の講演活動等で補填をしている状況からの脱却
この二点を改善しない限り、継続ある経営は開けてきません。
古山さん、九州の熊本でも明確な差別化をされている「ピュア・サポート・グループ」(http://ourakai.com/)がありますよ。ここは、女性が理事長をされる医療・介護のグループで、「おとなの学校」というくもん学習療法等の学習に力を入れているグループです。船井総研とタイアップしてFC化を進めたり、経営にも厳しく参考になる施設だと思います。
私も何回かお邪魔をさせていただき、いろいろなことを吸収させていただきています。
投稿: 田村 透 | 2011年10月19日 (水) 10時18分