B/S面積グラフから考えてみよう⑫
古山喜章です。
~投資等肥大症 その2~
貸借対照表の固定資産の部には、
「投資等」「投資その他」などと書かれた項目があります。
前回、このような面積グラフを紹介しました。
銀行からの誘いに応じた投資債権や有価証券、
保険屋に言われるがままに加入した過度な生命保険、
などなどが含まれると、
投資等の面積はどんどん大きくなってきます。
他にも、
「取引先の会社の株を持っています」
というケースもあります。
「いやぁ・・、これは売るわけにはいかないんです」
「えっ?どうしてですか??」
「この株を持っているから取引に応じてもらえるんですよ」
こんなやりとりになります。
本当にそうなんでしょうか?
売却してよいかどうか先方に尋ねたところ、
“どうぞお売りください”と言われた例もあります。
結局、思いこみなのですね。
これがあるから取引に応じてくれる、無理を聞いてくれる。
でもそれは遠い過去の思い込みで、
今はそのときの担当者さえおらず、
こちらが株を保有していることさえ先方は知らなかった、
などということもあるのです。
売却する、というのは結構、エネルギーを要します。
手間もかかります。
だから面倒くさがられ、あれこれ理由をつけてほったらかし、
ということが多いようなのです。
埋蔵金を生み出すチャンスなのですから、
少しくらいは手間をかけて、
オフバランスに取り組んでみてはいかがでしょうか?
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