B/S面積グラフから考えてみよう⑯
古山喜章です。
~在庫の削減 その2~
デッドストックを処分する!
面積グラフに在庫が多い場合、
よくよく聞いてみると、
デッドストックが含まれている場合があります。
もう使うことがない、
もう使いものにならない、
といったものです。
季節ものであったり、
ブームによって作りすぎた、
仕入れすぎたものであったり、
消費期限が切れたものであったり、
業種を問わず、あるものです。
で、担当者に聞くと、
“もう今さら言えないので、そのままにしてます”
という返事が返ってきたりします。
特に季節商材の残りなどは、毎年必ず発生します。
そのような在庫を、毎年処分することを、
習慣化してほしいのです。
そうすれば、
現場からもデッドストックが正直に申告されてきます。
で、処分する際には、前回同様、
棚卸資産除却損として、
特別損失で計上すればよいのです。
デッドストックを処分する際、ここがポイントですが、
経営会議や取締役会などで、
処分することが承認された、という記録を残してください。
「不良在庫処分の件」などの案件で構いません。
少額ならともかく、数十万円を超えるようなものなら、
承認の記録を残しておくことが重要です。
で、そのデッドストックを集めて写真にとり、
廃棄業者に依頼して廃棄してもらい、
廃棄証明をもらう。
ここまでしておいてほしいですね。
面積グラフで言えば、
在庫の内、デッドストック分が縮まり、
総資産が縮むので、自己資本比率、売上回転率、
などが良くなります。
さらに、特別損失を計上しますから、
税引前利益が小さくなって税金が減り、
キャッシュアウトを減らすことができるのです。
「わが社には不良在庫などない!」
と、言い切れますか?
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