CCCを強くするにはどうする?
古山喜章です。
1月17日付けの日経新聞で、
CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)の記事が出ていました。
このブログにも過去に紹介記事があり、
CCCでの検索アクセスが殺到していました。
キャッシュフローをよくしたい。
という思いの経営者が増えていることを改めて実感しました。
CCCは、
(売掛債権回転日数+在庫回転日数)-買掛金回転日数
と記載されていたので、計算式がわかった方は多いでしょう。
つまり、
回収は早く、支払いは遅く、
ということですね。
売掛債権回転日数は、
(売掛金+受取手形)÷(1日あたりの売上高)
で計算します。
未回収の売上債権を、何日分持っているのか、
ということですね。
キャッシュフローをよくするには、短いほどいいわけです。
つまり、売掛債権・受取手形の額が小さいほどよいのです。
在庫回転日数は、
在庫金額÷(1日あたりの売上高) で計算します。
何日分の売上高に相当する在庫を抱えているのか、
ということです。
これも、短い日数であるほど、
在庫に投じた資金の回収がいいわけです。
つまり、在庫金額が少ないほどよいのです。
そして、買掛金回転日数は、
買掛金÷(1日あたりの売上高) で計算します。
何日分の売上に相当する支払債務が残っているのか、
ということです。
これは、日数が大きいほど、
支払うまでの期間が長いわけですから、
キャッシュフローにはプラスなのです。
つまり、買掛金の額が多いほどよい、ということです。
但し、買掛金が増えると、総資産は増えますね。
なので私は、買掛金回転日数をことさらに、
大きくすることは、おススメしません。
このような経営指標を理解しても、
改善するための施策を展開しなければ、
キャッシュフローは改善はされません。
分析能力が高まるだけです。
在庫を減らすため、
売掛金・受取手形を減らすため、
支払を伸ばすため、
何をするのかが大切なのです。
自社の在庫、売掛の中身はどのようなものなのか?
その在庫、売掛、受取手形を管理するルールは?
そのルールは守られているのか?
などの現状認識が必要になります。
そして、あるべき姿を描き、
現状の姿と、あるべき姿の差を改善してゆく。
「CCCを縮めてキャッシュフローを改善するには、
何を課題にしなければならないのか、」
を明確にし、改善策を確実に実行してゆくことが、
求められるのです。
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