B/S面積グラフから考えてみよう (23)
古山喜章です。
~買掛金を減らして総資産を縮める~
多くの企業は、
年度決算書に買掛金や未払費用が記載されていると思います。
B/S面積グラフでいうと、こんな感じですね。
で、その買掛金・未払金の数字を、
年度末だけ小さくすることで、
決算書の総資産は圧縮されるわけです。
例えば、こんな会社がありました。
通常月は、買掛・未払を末締めの翌月末払いで処理しています。
どこにでもあるパターンです。
ところが、
決算月だけは、15日締めの当月末日払いにします。
前月末締め分も含めると、
1.5ケ月分を決算月の末日に支払う、ということです。
もらう側は、回収が早まるのですから、イヤとは言いません。
そうすると、
買掛金・未払金は、早い話しが半分になります。
先ほどの面積グラフで言えば、こんな感じになります。
他にも、決算月の末日までに、
当月の買掛・未払費用に対する小切手を振り出し、
買掛・未払費用を少なくする、
という方法もあります。
小切手は先日付小切手とし、
受取方にもその趣旨を説明しておけばよいのです。
年度末の決算は、他の月以上に、
総資産をいかに圧縮するか、工夫を凝らしておくべきです。
結局、銀行等の交渉に使うのは、年度末決算書です。
その時だけでも、
総資産が圧縮されれば、自己資本比率は大きくなるのです。
つまり、自社にとって何かと有利なのです。
決算書という武器をいかに強くするのか。
その為のわずかな手間を、どうか惜しまないようにしてください。
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