アカデミー賞に想う
古山喜章です。
米アカデミー賞の授賞式が行われ、
映画好きの私としては、少し気になる時期です。
で、驚いたのが、その授賞式会場です。
“ハリウッド&ハイランド・センター”
って、それってどこ???
と思ってしまいました。
この10年間、アカデミー賞授賞式会場といえば、
“コダックシアター”が定番です。
なので、?????だったのです。
でも結局、先般コダック社が破産に至ったことで、
その会場の名前が変わっただけと知りました。
ちょっとさびしい改名ですね。
コダック社の名前が消えた最初の会場で、
主要部門を受賞したのが、サイレント映画だとか。
これにも私は、複雑な思いを感じます。
何せ、
ロール・フィルムを開発したのも、
フィルムに音声トラックをつけたのも、
フィルムをカラー化したのも、
フィルムを不燃性にしたのも、
コダック社だったのです。
まさに、
映画技術の歴史は、コダック社の歴史、だったのです。
それらの技術貢献に対して、一企業でありながら、
これまでに9回も、アカデミー賞を受賞しています。
しかし、
映画ビジネスの衰退、フィルムのデジタル化、
といった環境変化への対応が遅れ、
130年の社歴に幕を下ろしてしまいました。
急速に経営環境が変わる中、
NEXTの売りモノの開発が遅れることの怖さを、
ひしひしと感じます。
コダック社破産に対する審査員の想いも、
今回の受賞作品には働いているのでは?
などと考えてしまうのです。
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