顧客生涯価値 (その2)
ICOの森垣英和です。
顧客生涯価値は、原則的にはその顧客から将来にわたって得られる見込利益を計算してその価値を評価し、顧客戦略などでその対応を検討し活用してゆきます。
通常、顧客は初めてその店、会社を利用する「新規客」、そして何度か利用を繰り返す「リピーター客」、更に専らその店だけを利用する「固定客」、自分が利用するだけでなく他のお客を紹介してくれる「ロイヤルカストマー」の順で店、会社との関係が深まってゆきます。
勿論、全てのお客が全て上位の客にランクアップするわけではありません。
新規客で満足度が低く二度とその店、会社を利用しないというお客もあれば、リピーター客ではあるが上位には上がらないお客も多くいます。
出所は不明ですが、アメリカのスーパーマーケットの例では「ロイヤルカストマー」は、一般客の約7倍の年間購買額があり、粗利益率は25%(一般客18%)、利用期間で17年間(一般客4年間)と顧客生涯価値は約40倍の差があるとされています。
「ロイヤルカストマー」に他のお客を紹介してもらった。
そして、紹介を受けたお客様が固定客として定着した。
そうした場合の紹介した「ロイヤルカストマー」の顧客生涯価値は
顧客生涯価値=(顧客年間購買額×平均粗利率×利用年度)+(紹介顧客年間購買額×平均粗利率×利用年度)
と計算されます。
多くの他のお客様を紹介してもらえる「ロイヤルカストマー」が何人存在するか、
まさに顧客資産(Customer Equity)として店、会社にとって非常に重要なお客様となります。
「ロイヤルカストマー」づくりのためには、経済的インセンティブ、便宜的インセンティブ、とりわけ、心理的インセンティブが重要となります。
経済的インセンティブとは、
プレゼント、特別割引などで、便宜的インセンティブには、専用駐車場、優先案内などがあります。
心理的インセンティブには、
店主(女将)挨拶や接客、特別商品などの提供などがあり、商品、サービスでご満足を得、特別顧客としての感謝を伝え、いかに優越感をくすぐるかがポイントとなります。
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