B/S面積グラフから考えてみよう (26)
古山喜章です。
~短期借入金肥大症~
面積グラフを作成した際に、
借入金の多いことが一目でわかる決算書を
見ることがあります。
しかも、短期借入金が多い、
というケースがあります。
こんな感じです。
特に、リーマンショック等の景気が激変した影響などで、
〝売上高が激減した!〟という企業によく見られます。
運転資金を短期借入金で借りたものの、
ズルズルと膨れ上がり、業績が回復基調となっても、
返しては借り、借りては返し、
を繰り返すような状況に陥っているのです。
それを断ち切るには、
短期借入金を返してしまうか、
短期を減らして長期に組み替え、返済月額を減らす、
しかありません。
いずれにせよ、返済資金をねん出しなければなりません。
それを銀行から借りるから、抜け出せないのです。
借りずに返さなきゃいけないのです。
そのような企業は往々にして、グラフの左側に、
多すぎる在庫、不要な土地・投資などを抱えています。
とにかく、グラフの左側をシビアに眺めて、
現金化できるものを徹底して現金に替えるのです。
その埋蔵金をもとに、短期借入金を半分以下に減らし、
残った分は、長期借入金に組み替える、あるいは、
新たに別の金融機関から長期で借りて短期を返す、
などの銀行交渉をすればよいのです。
腹をくくって安易な外部調達を断ち、
借入金を減らすことに、邁進していただきたいですね。
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