オーナーが語る「INAC、強いチームづくりのポイント」(その2)
ICOの森垣英和です。
先日、ポルトガルで開催された女子サッカーの国際大会アルガルベカップで日本代表の「なでしこジャパン」は2位に終わりましたが、沢は体調不良で欠場。
本当は、出ようと思えば出れる状態でありました。
沢に頼らない試合をする、いろんな選手を試してみたいと言うことでしたが、INACのメンバーの出番はあまりなかったように思います。
昨年からのINACメンバーのマスコミへの露出の突出が影響しているのかもしれません。
さて、INACはL-1リーグ加入後、4位、5位クラスで推移し、数年間はあまりぱっとした成績を残せませんでした。
その間、他チームのスポンサー、オーナー企業がリーマンショックなどでチームを解散させるなど環境が少し変化してきて、INACも選手をそうしたチームから獲得できるようになり選手層は徐々に充実してきます。
川澄、海堀、田中、高瀬など今活躍している選手は、その間に入団しています。
チームが急速に強化されたのは、2010年の星川監督が日テレから替わってきてからです。
星川監督が采配した2011年第32回全日本選手権で初優勝。
そして、同年に日テレの沢、大野、近賀、南山が移籍。
2011年のリーグ無敗での優勝。
2012年33回全日本選手権の2連覇と続きます。
講演で、文オーナーはINACの強くなったポイントは
1、良い環境作り・・・練習場や選手が働かなくても練習できるプロ、セミプロ制度
2、良い選手集め・・・海外も含め良い選手を獲得したこと
3、強いリーダー選任・・・監督による的確な采配
とまとめておられましたが、私は、別の視点(経営、マーケティング的視点)で
①勝てる分野の選択(男子リーグでなく女子リーグを選んだ)
②日本以外での選手採用(グローバルな視点での体制作り)
③プロ、セミプロ制度(選手の収入を保証しサッカーに集中できるシステム)
④幅広いスポンサーを集めた(オーナー企業からの収入に依存せず多くの小口の資金で収入を安定化)
⑤運営スタッフを含めて必要な人材の入替(勝つことを目的とした人事の入替)
⑥球団(会社)としての利益の追求、予算管理制度(どんぶり勘定でなく予算の計画、その管理統制)
⑦オーナー自身が全国での全試合に参加(現場でのトップのリーダーシップ、サポートとチーム全員への動機付け)
などにあるのではないかと考えております。
今年は、ロンドンでのオリンピックもあり、まだ「なでしこジャパン」「INAC」のブームが続くと思われますが、球団としてその後に対する手も考えてあります。
皆さん方も、「INAC」や他球団の女子サッカーの試合を見に来られませんか?
試合は十分に楽しめますし面白いですよ。
試合を見て女子サッカーのファンになっていただければありがたく思います。
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