BS面積グラフから考えてみよう(29)
古山喜章です。
~業種別の体型を知ろう~小売・外食業
業種によって、面積グラフの体型には特徴があります。
小売り・外食業なら、次のような体型ですね。
建物、設備、内装などの固定資産があるので、
流動資産に比べて、固定資産が多くなります。
ところが、小売・外食業なのに、
次のような体型の企業があるのです。
流動資産と固定資産が半々くらい、ときには、
流動資産の方が多い、なんていう場合もあります。
これでは完全に、
業種としての体型を崩してしまっています。
崩れた体型の中身を見てみると、
在庫が異常に多い、
売掛金が異常に多い、
あるいは現預金が異常に多い、
ということがよくあるのです。
で、そのために、右側の外部調達のうち、
短期もしくは長期の借入金が膨らんでいるのです。
となると、
在庫を抱えすぎて、資金繰りが悪くなる、
売掛金回収サイトが長くて、資金繰りが悪くなる、
余計な金利を払って、資金繰りが悪くなる、
といった症状が発生してきます。
結局、業種に合った体型を崩すと、
資金繰りを悪化させることになるのです。
業種にふさわしい体型で、
強い財務体質を維持してほしいですね。
« データ管理のクラウド化が進みつつある | トップページ | 効果的なプレゼン(テーション)のポイント »
「B/S面積グラフ」カテゴリの記事
- 減収増益になれば、どうなるのか?(2015.03.17)
- 増収増益になれば、どうなるのか?(2015.03.13)
- B/S面積グラフから考えてみよう (57)(2012.12.11)
- B/S面積グラフから考えてみよう (56)(2012.12.03)
- B/S面積グラフから考えてみよう (55)(2012.11.20)
コメント