B/S面積グラフから考えてみよう(33)
~早期に必要な資金をどう調達するのか~
古山喜章です。
現預金がとても多く、
〝これなら借入金をすぐにでも返せるじゃないか〟
という決算書があります。
面積グラフでいえば、こんな感じです。
ところが、
商売の関係上、常に資金を蓄えておいて、
必要となればすぐに使える状態にしておきたい、
という経営をされている場合があります。
不動産にかかわる商売など、そういうことがありますね。
しかし、
〝銀行から借りるしかないのですか?〟
と言いたいのです。で、
〝それくらいの資金、社長、お持ちじゃないですか?〟
とお聞きすると、
〝持っています〟となることがあります。
ならば、
少人数私募債を活用して会社にお金を入れ、
借入金を返してしまえばよいのです。
そうすると、こうなりますね。
このほうが、支払う金利は社長のもとに入るわけで、
銀行に預けておくより、よっぽど高い金利で運用できます。
しかも、銀行の格付け評価では、
少人数私募債は自己資金とみなしてくれるわけですから、
自己資本比率も上がりますね。
あるいは、
銀行と当座貸し越し契約をして、
一時的な必要資金を、
いつでも調達できるようにしておけばよいのです。
そうすれば、
一時的には銀行借入金として発生しますが、
総資産が必要以上に膨れ上がることもありません。
オフバランスには好都合です。
資金調達=銀行借入金ではない、
ということを、よく覚えておいてほしいですね。
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