キャッシュフロー決算のすすめ
みなさん、こんにちわ。ICOグループの内藤です。
新年度から1か月が経過し、新聞紙上では各社の決算発表が毎日のように出ています。
全般的に当初の予想を上回る決算が目に付き、改めて日本企業の強さを認識しています。
本年度の見通しも比較的強気の決算予測が多いようです。
当社のクライアントも決算の確定に向けて最後の見直しをしています。
増収増益、減収増益、増収減益、減収減益など各社各様ですが、
共通していることはフリーキャッシュフローがプラスになることです。
というよりも、キャッシュフローのプラス化を目指して経営の支援をしているのです。
生産性が高く、儲かる中小企業というのはキャッシュフローをより多くだせる会社のことなのです。
決して純利益を多く計上している企業のことではありません。
現金をより多く残せる企業のことなのです。
利益が減るからといってキャッシュフローが減るわけではありません。
もちろん赤字であってもです。
赤字でも減価償却費分のキャッシュアウトはありませんし、法人税の支払いなどを考えると逆に資金繰りが楽になることの方が多いのです。
逆に、増収増益だからといってキャッシュフローが格段に増えるわけでもありません。
売掛金や在庫、税金など損益とは別のところでキャッシュアウトが発生するからです。
先日もある会社で試算表をもとに決算の打ち合わせをしました。
経常利益は増益ですが、使ってもいないカネやモノの再確認をしました。
年度初めから計画的に資産の圧縮をすすめてきましたが、資産の整理・整頓の確認をするのです。
それによって、利益は減ってもキャッシュフローは増えるのです。
キャッシュフローが増えると、純資産が増え、自己資本比率が高くなります。
資産の圧縮により、資本生産性が高まります。
銀行の格付けが高くなり、資金調達が有利になります。
企業体質が強くなり、将来に向けての投資も行なうことができます。
目先の利益にとらわれないで、少し先を見たキャッシュフロー決算を心がけましょう。
少し視点を変えるだけで、今まで考えられなかったような経営体質を手に入れることができるのです。
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