クレーム対応力を高める
古山喜章です。
ある飲食店での宴会時のことです。
汁が残っている小なべを引き上げてゆく際、
あるスタッフがその小なべを落としてしまい、
座敷の上に落下しました。
座敷に汁が飛び散り、その勢いで、
一番近くにいた私のズボンや他の誰かのバッグにも、
かかってしまったのです。
そのスタッフは、とっさに謝罪をして、
ふきんを取りにゆき、戻ってきました。
で、真っ先に、座敷の拭き掃除を始めたのです。
ま、座敷にこぼれた汁が一番目立ち、
ズボンやバッグは紺色や黒だったので目立たなかった、
というのもありますが、やはり、
まづは近くにいたお客やその持ち物への気遣いを
しなければいけませんね。
で、この時点では、そのスタッフは店長やリーダーに、
この出来事を伝えておらず、他の誰も知らない状況です。
さらに、店長を呼ぶ気配もありませんでしたので、
店舗の責任者を呼んでもらいました。
さすがに、それなりの対応をしてくれました。
で、帰り際のレジで、別の男性スタッフが来られました。
“わたくし、店長の〇〇です。このたびはどうも・・・”
そうなのです。
座敷に来られた責任者というのは店長ではなく、
宴会場の責任者だったのです。
これには驚きました。
しかも、聞くとその店長はずっと店内にいたのです。
う~ん、どうにも理解ができません。
飲食店を経営していると、必ずクレームが発生します。
接客業はすべからくそうでしょう。
しかし、
クレームを活かせる店舗とそうでない店舗があるのです。
今回のようなケースであれば、
これが全く初めてのケースではないはずなのです。
なのに、その教訓を活かせずに、
逆に、火に油を注ぐような対応になっているわけです。
そこはチェーン展開のお店だったのですが、
この分だと、
おそらく、本部に今回の件は届かないでしょうね。
初期対応の心構えとその訓練、
直ちに報告・連絡する体制づくりとその徹底、
そして何よりも、お客さまを最優先に行動する、
ということが、クレーム対応には不可欠なのです。
クレーム対応力は、その店舗の評価を決定づけます。
スタッフへの周知徹底をお願いしたいですね。
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