行動の源泉
みなさん、こんにちわ。ICOグループの内藤です。
どのような組織でも、「決めたことが守られない」という声をよく耳にします。
・不良品を出さないために、生産工程をマニュアルにし、QC行程表をつくり、全品検査をする。
・決められたサービスを提供するためにサービスマニュアルをつくる。
・安全を確保するために安全マニュアルをつくり、チェックリストをつくる。
・設備のメンテナンスをするために、部品交換やメンテナンスの方法をマニュアルにし、チェックリストをつくる
・お客様に満足していただくために、接客マニュアルをつくり、接客トレーニングをする。
やるべきことが漏れなく実施されるようにとマニュアルやチェックリストを作成するのですが、なかなかその通りにしなくなる・・・・。
チェックリストにはチェックマークが記入してあるのに、実際にはその通りにやっていない・・・・。
仕方がないので、決められた通りにチェックをしたかどうかをチェックする役割が生まれ、さらにチェックしたかをチェックすることをチェックする・・・。
嘘のような本当の話を会議などで耳にします。
人は他人から押し付けられたことはなかなか実行に移したがらないのです。
「わかっちゃいるけど、やめられない」という言葉がありますが、「わかっちゃいるけど、やりたくない」ものなのでしょう。
昔は強権を使って無理やりやらせることもできたのでしょうが、最近は「やれ、パワハラだ。やれ、独裁だ。」といって反発してくるのです。
口に出さなくても、腹の中で言っているのが聞こえてきそうです。
しかし、一方で何事に対しても率先して実行する人がいるのも事実です。
決めたことはもちろん、気を配って先を読んで行動する人がいます。
改善提案や会議での前向きな発言、もちろん率先垂範をする人々・・・・。
何が違うのか?
人を行動に移す源泉は何なのか?
人は何のために仕事をするのか?
私が23年前に経営コンサルタントになって以来、いつも考えてきたことです。
ハーズバーグの「動機づけ・衛生理論」によると、「達成」「承認」「仕事そのもの」「責任」などがこれにあたるのでしょうが、
私は「納得」こそが最も大きな動機づけにつながっていると思うのです。
「納得」すれば人は動く、私はそう思います。
部下を納得させることが上司の役割ではないでしょうか?
それをやることが、周りの人の役に立ち、やがては自分に返ってくることを納得させる努力が人の上に立つ人には必要なのではないでしょうか?
経営者、経営幹部、中堅管理職は他の人を納得させるスキルを磨くことが、組織の実行力を高めるポイントではないでしょうか。
最近、数社の会議や打ち合わせで感じたことです・・・・。
« 電子データで印紙税を節約する | トップページ | B/S面積グラフから考えてみよう(33) »
「組織・体制」カテゴリの記事
- 過剰からの脱却 ④(2021.08.19)
- 優秀な経営トップを集めなさい(2018.11.12)
- 経営費は時流に即せないものか!(2018.08.20)
- そうだったのか! 松下幸之助さん(2015.04.20)
- 上司は部下の時間を恐ろしく使っている(2015.01.29)
コメント