B/S面積グラフから考えてみよう(36)
古山喜章です。
~業種に見合った体型にする③~
面積グラフには、
業種に応じてそれぞれの体型の特性、
というものがあります。
小売業・外食業などの場合、内装や設備・備品などで、
総資産に占める固定資産のウエイトが、かなり高くなります。
なのに、次のような面積グラフを見かけることがあります。
固定資産のウエイトが、やや高いくらいなのです。
在庫と現預金が多いのです。
小売業や外食の場合、仕入れ納期は比較的短く、
そもそも、大量の在庫を抱える必要はありません。
なのに、各店舗で過剰な在庫を抱える企業があります。
在庫が増えれば、買掛金が増えます。
買掛金が増えると支払いが増えるので、
短期借入金が増えます。
短期借入金が増えると、現預金が増えてしまいます。
とにかく、流動資産と流動負債が増えて、
総資産を膨らませてしまうのです。
在庫を減らして買掛金を減らせば、
短期借入金も不要になります。
その結果、このような体型になります。
小売業・外食業は、回転で儲ける商売なのです。
なのに、総資産が増えれば、回転はたちまち悪化します。
小売業・外食業の方々は、在庫が日商の何日分あるのか、
絶えずチェックをしておいてください。
一概には言えないですが、
日商の10日分以上もの在庫があるならば、
中身のチェックが必要ですね。
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