返せないお金は借りるな!
みなさん、こんにちわ。ICOグループの内藤です。
つぶれない会社をつくるポイントは倒産のリスクを極力なくすことです。
倒産の原因は、支払の不履行つまり資金繰り難にあるわけですが、
その引き金となるのは、「借りたお金が返せない」ことです。
具体的には、
1.支払手形の落ち日に当座預金に残高がないこと、いわゆる不渡手形が二度発生し銀行取引が停止したとき
2.借入金の返済日や買掛金の支払い日に現金がなく、返済猶予に応じてもらえないとき
このときに万策尽きてバンザイをして、倒産を決意するわけです。
つまり、倒産を回避する方法は、「返せないお金を借りないこと」なのです。
「そんなことは当たり前だ!」という声が聞こえてきそうですが、
意外と多くの中小企業はそのリスク回避のための備えをしていないようです。
私も倒産回避のために、知人の社長に資金繰りのためにアドバイスすると、意外な答えが返ってきます。
・「支払いは手形をやめて現金にしてはどうですか?」
「手形をやめると余計に資金繰りが苦しくなります!」
現金払いにすれば、仕入れ交渉ができますし、いらないものを仕入れなくなります。
実際にそうやって原価低減に成功し、資金繰りが格段に楽になった企業があるのです。
もちろん、不渡手形の心配もありません。
・「いらないものは仕入れないようにしてはどうですか?」
「品揃えの豊富さが、わが社の強みです。さらに、欠品しないように多めに買うのです!」
品揃えと在庫過多とは意味が違います。欠品へは量より仕組みで対策することの方が効果があります。
実際に在庫を激減させても欠品を発生していない会社もあるのです。
在庫の見直しこそ資金繰りを格段に向上させるカギがあるのです。
・「必要のないお金は借入れないようにしてはどうですか?」
「いざという時のために現金を確保しておくのです。金融機関との関係強化のためにも借り入れているのです!」
いざという時のためにこそ借入金を圧縮して自己資本比率を高めるのです。
お付き合いでお金を借りても金融機関からの評価は上がりません。
そもそも、借入をすればそのうち返済日がやってきて返済しなければならないのです。
・その他・・・・・・・・・。
とにかく、つぶれない会社をつくるためにリスクを極小化するには、「ムダの排除」に尽きるのです。
6月4日の日本経済新聞によると、少なくとも上場企業はリスク回避のために無借金経営をすすめているのが現実なのです。
ギリシャ政府も「返せないお金は借りない」ようにすれば今の世界的な混乱もなかったと思うのですが・・・・。
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