役員退職金の計算式で、見直してほしいこと
古山喜章です。
役員退職金規定を見せていただくと、
その計算式が、
次のようになっているケースが多いです。
最終報酬月額 × 在任年数 × 功績倍率
で、「どうしてこうしているのですか?」と尋ねると、
「税理士さんに作ってもらいました」
というパターンが最も多いです。
まず見直してほしいのは、“最終”報酬月額の部分です。
“最適”報酬月額にしておいてほしいのです。
最適報酬月額 × 在任年数 × 功績倍率 です。
“最終”にすると、
要は直近の報酬月額が計算の基礎になります。しかし、
“最終”としなければならない、
という法律があるわけではありません。
通例もっとも多いパターンとして、そうなっているだけです。
多くの税理士さんは、この、最も多いパターンを好むのです。
“最適”とすることで、
直近の報酬月額はガクンと下げているけれども、
以前はもっと高い時期があった、とすれば、
その最盛期の月額報酬を、
算定基礎として計算することができます。
あるいは、
現状の報酬月額は高いけれども、
もっと低かった時の報酬月額で計算して支給したい、
となれば、“最適”報酬月額なら、そうすることも可能です。
しかし、
規定で“最終”となっていれば、あくまでも、最終なのです。
規定どおりに計算されているかどうかを、
税務調査時には、チェックされるのです。
ならば、できる限り、
自分たちに有利な規定にされてはいかがでしょうか?
節税や経営者にとって有利な提案を、
常々していただいている税理士さんならともかく、
そうではない先生に作ってもらったのであるならば、
計算式の文言を一度見直してみてください。
経営者自身にとっても、重要なことなのですから、
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