悪しき商習慣
古山喜章です。
さまざまな企業で話しを聞いていると、
“えっ、いまだにそんなことしているんですか?”
ということに、お目にかかります。
例えば、“5日ごとに取引先へ集金に伺います”、
という事例がありました。
つまり、5日は〇〇商店など数社、10日は△△株式会社など数社、
と、5日ごとの集金日に、担当営業マンが相手先を訪問し、
代金をいただくわけです。
しかも中には、“悪いけれど〇〇日にもう一度来てもらえないか”
と言われて再訪するケースもあるようで・・・。
その労力たるや、大変なものです。
もちろん、銀行振り込みの取引先もあります。
ならば単純な話し、全部振り込みにしてもらえばいいじゃないか、
ということなのです。
先方の実務担当者だって、きっとそのほうが楽なはずなのです。
もちろん自社の経理担当者だって、現金をもらってきても、
どっちみち、銀行口座に入金するのですから。
で結局、そのような交渉をしたことがあるのか尋ねると、
全くしていない、昔のまんま、なのですね。
先方から振り込みにさせてほしい、といってきたところだけが、
銀行振り込みになっていたのです。
さらに突き詰めると、お金の交渉をするのがイヤなのですね。
現金回収を振り込みに変える、
サイトを縮めてもらう、
などなど、何でもそうなのですが、
“そのような交渉を持ちかけると、先方がウチのことをどう思うか?”
“変なウワサが銀行の耳に入ったら・・・”
などということが気になるのか、要は、手つかずなのです。
これでは前に進みません。
“業務効率を改善するため、銀行振込にて支払いをお願いします。”
という文書とともに、営業マンがお願いに回ればよいだけです。
今時あたりまえのことなのですから、
まあほとんどは応じてくれるでしょう。
銀行振り込みが通例になっている企業にとったら、
不思議なことかもしれませんが、
悪しき商習慣を断ち切れない、という事例はままあるのです。
そして、それを変える決断は、トップ陣しかできません。
古いやり方に捉われず、時代の変化に応じた対応になっているか、
社内の業務をチェックしてみてください。
« どこでもオフィスになる | トップページ | 売上高をできるだけ大きくする »
「経営」カテゴリの記事
- コロナ対策 アップデート①(2021.01.26)
- 発想の転換を図れというが?(2021.01.24)
- 謹賀新年(2021.01.01)
- あけましておめでとうございます(2021.01.04)
- 「純現金収支」 って何のこと?(2020.12.21)
コメント