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2012年8月

2012年8月31日 (金)

B/S面積グラフから考えてみよう(45)

古山喜章です。

厳しい経営環境のなか、中小企業がしぶとく生き残るには、
総資産の回転、ということに目を向けなければいけません。
すなわち、
投じた総資産でどれだけの売上を計上できるか、
ということです。
これを、総資産回転率、と言います。
計算式で言うと、
 年間売上高 ÷ 総資産 となります。

1.5なら1.5回転、0.7なら0.7回転 ですね。

回転が多いほど、多くの儲けを生み出し、効率が良いのです。
カネ回りがよいのです。
とはいうものの、これも業種によって特性があります。

Bstaikeis
左側の赤いラインが売上高です。

~病院・ホテル・不動産業等~

病院・ホテル・不動産業など、いわゆる装置産業となる業種の場合、
建物、設備、土地、などの固定資産が売りモノの要素を持ちます。
なので、どうしても固定資産が膨らみます。
それでも目安としては、総資産回転率1.0回転は欲しいのです。

下の面積グラフをご覧ください。
Mensekirei46

左側の面積グラフでは、総資産回転率0.8回転です。
建物・設備・土地は事業に活用されているとして、
投資は不要です。
現預金と未収金で年商の4ケ月分くらいあるのも、多すぎます。
結局、その分、右側に借入金が増えるだけです。

借入れで過剰な現金を持って安心するような経理担当者では、
資金繰担当者としては失格です。
金利をマイナスだと自覚していないのです。

未収金も、ホテルや病院では、こげついたまま、
放置されている、というケースがよくあります。
不特定多数の顧客ですから、個々の金額は少額が多いですが、
不良の未収金が発生しやすい環境なのです。
それだけに、予防的対策や損切り処理が必要なのです。

投資については、いうまでもありません。
そんなことをして儲ける商売ではないし、そもそも、
医療法における病院業では許されていないのです。

で、不要な資産をある程度削ったときの面積グラフが、
右側のものです。
これで、総資産回転率は1.0回転です。

この業種は、大きな借入金が発生するケースが多いです。
ということは、その返済資金が残るだけの純利益が必要となります。
少なくとも、8%~10%程度の経常利益が欲しい商売なのです。
“うらやましい”と思う業種の方もいるでしょう。

さらに、減価償却が多いですから、残るキャッシュも多くはなります。
で、
“これだけ儲かるなら、ちょっとくらい株や投資で儲けてみよう”
と安易に考える経営者が、余計なものにカネを使いはじめると、
途端に資金繰りが厳しくなってゆくのです。

残ったキャッシュを、
借入返済原資と建物・設備のメンテナンス資金に運用するべきなのです。
業種・業態をわきまえないと、とことん痛い目に合う、
典型的な業種なのです。

2012年8月30日 (木)

IT化が進まないワケ③

古山喜章です。

IT化が進む企業と、進まない企業、
いったい何が違うのか?

IT化が進まないワケ③
~変えるのイヤイヤ症~

“ウチのやり方は臨機応変な対応が必要なので、システム化は難しいです・・・”
“〇〇の場合もあり、△△な場合もあり、人間がやるほうが早いです”
という理由でIT化が進まないケースがあります。
とにかく、今のやり方が全くそのまま同じにはできない、
という理由で、IT化が凍結してしまうのです。

結局、今のやり方を変えるがイヤなのです。
そもそも、
そのように対応が複雑化していること自体が問題なのに、
そこへは目を向けようとしません。

IT化するとは、システム化することです。
システム化するとは、単純化して仕事のやり方を見直すことです。
単純化してシステム化したほうが、ムダもなくなり、
熟練度が不要になり、業務は簡素化します。
誰でもできるようになります。そのほうが良いのです。
業績にはプラスです。

システム化する際には、システムでできるよう、
今のやり方に疑問を持ち、やり方を見直すことが必要です。
そうして、システムの流れに業務を乗せてゆくわけです。

新幹線や飛行機に乗るときは、
時刻表に合わせて行動しようとするのに、
ことIT化となると、こっちの行動に相手を合わせようとするのです。
新幹線や飛行機に、タクシーのような動きを求めてもムリです。

駅や空港へ出向いてでも、ワザワザ新幹線や飛行機に乗るのは、
それでも早く到着する、という利便性を理解しているからです。
ならば、
IT化が実現できたことによる効果をじっくり考えて理解し、
実現するために動けばよいだけだと思います。
やり方を変えれない業務など、ないのです。

2012年8月29日 (水)

銀行サマサマ病 迷言集⑤

古山喜章です。

経営者と接していると、
過去の経験からか、
「銀行に助けてもらった」、
「ずっと借りているから今も貸してくれる」という
思いを強く持っている方が結構おられます。
その経験から、まさに、“銀行サマサマ病”が抜けきれず、
銀行に対して、非常に慎重な発言をされます。

「これがあるから貸してくれるんですよ!」

銀行の株式を資産として大量に保有し、その一方、
負債には、その金額に相当する借入金を抱えている。
そんな経営者の迷言です。

“資金繰りが苦しいのに、売ってしまえばいいじゃないですか”
と進言したときに、この迷言が出てくるのです。

はっきりいって、株を売ったからといって、
銀行の存在をおびやかすほどの株数ではありません。
銀行に取ったら、どうってことのない、取るに足らない株数です。

“ウチの銀行の株を保有してくれているから、
融資をしてあげよう”
そのような判断で融資を判断する銀行は皆無でしょうね。
いくら株を持っていようが、返済能力がないと判断されれば、
つまり、スコアリングで格付けされれば、
銀行はカネなど貸してくれません。

スコアリングの項目にも、定性要因の項目にも、
銀行株式の保有に関する評価項目は、一切ないのです。

しかし、銀行サマサマ病の経営者は、
そのように信じ切っていますから、
怖くて怖くて、株を売却することが進みません。
で、結局、またその上に、さらなる借入をしてしまうのです。
“無借金になったら次は借りれない”
どうやらそのように自己暗示がかかっているかのようです。

銀行にとったら、ホント、ありがたいお客さんです。
悪い自己暗示から早く解放され、
スッキリと保有株式を売り払い、
何の役にも立たないムダな資産を、減らしてほしいものです。

2012年8月28日 (火)

営業マン 「7つの悪習慣」①

古山喜章です。

仕事柄、さまざまな業種で、それぞれの営業マンに接します。
ただ、業種は違えど、
営業マン特有の悪習慣は、共通しています。
まさに、「7つの悪習慣」があるのです。
個々の営業マンが、それらの悪習慣に陥ることなく、
業務に取り組めば、少なくとももう少しは業績が上がるのでは?
と思う機会がよくあるのです。

①~とにかく安く売る~

“〇〇ケース売りました!”
“〇〇台売りました!”
など、やたらと数量ベースで胸を張る営業マンがいます。
この悪習慣に陥るタイプは多いですね。

で、聞いてみると、単価がめちゃくちゃ安い。
他の営業マンからも、
“いやぁ。彼はウチの安売り王なんですよ”
と言われていたりします。

「安物買いの銭失い」という言葉がありますが、
「安値売りの銭失い」になってしまっているのです。

このようなタイプの営業マンは、
“量を売ればいいい”
“とにかく売ればいい”
“楽して売りたい”
と考えている人が多いのです。

頭の中に、“儲かるかどうか”という判断基準がないのです。
利益を考えず、安い値段で提示すれば、
そりゃあ、ライバルよりも売れるでしょう。
しかし、営業マンとしては、下の下、ですね。
なんの知恵も工夫も努力もありません。
で、当然のことながら、
売れたからといって、儲かるわけではないのです。

安い値段で売り、他の儲けの足を引っ張ることになります。
それなら売らないほうがましです。
この悪習慣の営業マンが数人いると、
状況はますます悪化します。

営業部門をつかさどる幹部は、
“安売り”の悪習慣営業マンに目をつけて、
徹底的に矯正することをしてほしいですね。

2012年8月27日 (月)

B/S面積グラフから考えてみよう(44)

古山喜章です。

厳しい経営環境のなか、中小企業がしぶとく生き残るには、
総資産の回転、ということに目を向けなければいけません。
すなわち、
投じた総資産でどれだけの売上を計上できるか、
ということです。
これを、総資産回転率、と言います。
計算式で言うと、
 年間売上高 ÷ 総資産 となります。

1.5なら1.5回転、0.7なら0.7回転 ですね。

回転が多いほど、多くの儲けを生み出し、効率が良いのです。
カネ回りがよいのです。
とはいうものの、これも業種によって特性があります。

Bstaikeis
左側の赤いラインが売上高です。

~サービス業・人材派遣業等~

サービス業・人材派遣業など、人がサービスを提供する業種の場合、
まず、固定資産が不要です。
保険代理店、システムサービス、コンサルタント、などなどもそうですね。
流動資産も、売掛金があったとしても、サイトはさほど長くありません。
資産を持たずに利益を上げ、回転で儲ける業種なのです。
なので、総資産回転率としては、5回転を目標としたいところです。

下の面積グラフをご覧ください。
Mensekirei45

左側の面積グラフでは、固定資産に土地・建物が目立ちます。
そのため、負債側には、短期・長期借入金が発生しています。
総資産回転率は2回転ですから、一見、悪くはないように見えます。
しかし、毎月の借入返済や金利が重くのしかかり、
これでも資金繰りを大きく圧迫してしまいます。

で、
右側の面積グラフは、土地・建物、短期・長期借入金がない場合です。
総資産回転率は5回転です。
サービス業・人材派遣業などの場合、土地・建物を持っているから、
といって、業績に貢献することは何もありません。
賃貸で良いのです。
資産よりも、広告宣伝などにかけるコストが必要なのです。

特に、土地を持つと、減価償却がありませんから、
その返済原資は、税引後の純利益になります。
相当の経常利益を上げないと、返済資金が出てこないのです。

となると、その分、本当に使いたい経費を削り、無理やり利益を出し、
なんとかして資金繰りを回すようにします。
そのような状況では、本業そのものを延ばしてゆくことが、
おろそかになるのは当然ですね。

固定資産がなくてもできる商売で、不要な資産を抱えると、
そのための資金確保に翻弄されてしまうのです。
自社の業種をよく考え、甘い誘いや余計なあこがれに
影響されることのないよう、判断してほしいですね。

2012年8月24日 (金)

平成25年高卒初任給調査データ

古山喜章です。

労働新聞社が毎年行っている、
高卒求人票に記載される来年度(平成25年)の
初任給調査データが発表されました。
業種別と仕事の系統別、専門職種別に
毎年調査が行われています。

今年(平成24年)のデータと比較してみると、
こんな感じです。
25syoninkyu_2

上の表は、業種別・仕事の系統別データ、
下の表は、専門職種別のデータ、
の対前年比較です。
空白部分は、調査データがなかったところです。

特徴的な部分を見ると、上の表では、
技術・技能系は横バイで、
販売・営業系はアップ、
事務系は微増、
といったところです。
事務系平均が17万円代にほぼ近づき、
3分類ともに、高卒初任給平均が17万円代に突入してきた、
といったところでしょうか。

下の表(その他の職種)で見ると、
美容、接客、ドライバーが微増ですが、目立ったアップはない、
ということがわかります。
反面、バスガイドが92.54%というのが目につきます。

両者の特徴を合わせて考えると、
サービス業やサービススタッフにおいては、
まだまだ新卒雇用人件費の上昇が予測され、
正社員を抱える負担はより大きくなる、
ということです。
その流れが、接客・小売業のパート時給上昇、という、
昨今の動きにかぶさってきているのだと思います。

初任給の平均が17万円ということは、法定福利も加えると、
193千円代になるでしょう。
それだけでも、月167時間として、時給は1155円です。
さらに、賞与分が加われば、時給は1350円くらいになってきます。

そう考えると、
パートの時給を1000円にしても、それでも安あがりなのです。
特に、接客・小売業などの場合、
運営に必要な人数、というものがあります。
頭数を減らすことは難しいのです。
ならば、賃金単価を下げる=パートを増やす、
ということになりますね。

併せて、IT化やシステム化による、省力化を進めるのです。
売上が伸びない厳しい経営環境を乗り切るには、
これらのことを、いち早く進める企業が生き残ってくるのです。

2012年8月23日 (木)

IT化が進まないワケ②

古山喜章です。

IT化が進む企業と、進まない企業、
いったい何が違うのか?

IT化が進まないワケ②
~情報流出恐怖症~

大容量の高速通信が可能になり、
PC、タブレット、スマホなど、インターネットへのアクセス機器も、
格段に増えてきました。
そのおかげで、あらゆる情報をインターネット内に保存する、
クラウド型情報システムの普及が進んでいます。

しかし、そのような話しをすると、
「インターネットでやりとりするなんて、情報が流出したらどうするんですか?」
「セキュリティは大丈夫なんですか?」
「モレないんですか?」
という経営者が必ずおられます。
とにかく、“情報が流出したら大変だ”という思いが強いのです。
この思いがネックとなり、IT化が進まないのです。

確かに、毎年のように、
さまざまな情報流出事故があちらこちらで報道されます。
それらの記事を見るたびに、情報流出への恐怖が増幅されるのでしょう。
そりゃ、インターネットも人間が扱う道具ですから、
完璧を期していても、絶対安全とはいえません。
リスクはあります。

しかし、そんなことを言えば、リスクはどこにでもあります。
インターネット内で情報を扱っていなくても、流出は起こりえます。
紙の資料でも、流出はありえます。
その他の事でも例えば、
交通事故を絶対に起こさない自動車はありません。
絶対に墜落しない飛行機はありません。
絶対に失敗しない手術はありません。
絶対の安全などありえないのです。

どのような業界も、リスクを背負いながら、
そのリスクをなくすため、コストをかけ、万全を期しているわけです。
情報流出恐怖症の経営者には、
インターネット以外のものでも、
リスクがあるのに社内に導入していることはいくらでもある、
ということを、まずは理解していただきたいですね。

2012年8月22日 (水)

オリンピックに学ぶ(2) ~敗者復活の仕組み~

みなさん、こんにちわ。ICOグループの内藤です。


ロンドンオリンピックも終了しましたが、マスコミではメダリストたちが毎日出演し後日談などを語っています。

「あの場面はどうだった」とか、「あの時はどう思った」とか・・・・。

とても興味深く、そして改めて感動させられます。

どのようなメダリストも平坦な道ではなく、極限状態から乗り越えてきたのだと・・・・。
そして、周りの人々に支えられてきたのだと・・・・・。


そんなとき、ふと敗れた選手のことを考えてしまいます。

ヒーローになり損ねた人々・・・。

男子マラソンの藤原選手、女子マラソンの重友選手、男子柔道の穴井選手・・・・・・。


勝者をたたえるのはもちろん大切ですが、敗者の気持ちに配慮することも大切だと思うのです。

心ない人からのバッシングなどを受け、落ち込んだり迷いなどがあるのではないかと心配してしまいます。


敗れた選手にはぜひとも、自信を回復され、これからもがんばってほしいと思います。


もちろん敗れた選手や関係者は、それぞれに敗因を分析して、次に向けての対策を立てていると思います。

負けたことは残念ですが、反省こそ次への第一ステップなのです。


そして、このことは企業経営も同じです。

組織の中では成果を出すメンバーもいれば、成果を出せないメンバーもいます。

成果を出したメンバーはしっかりと賞賛してあげましょう。賞与をはずみ、昇給・昇格も検討しましょう。
責任と権限を委譲し、さらに大きな仕事を期待しましょう。


一方、成果を出せなかったメンバーには、「何がネックになったのか?」「失敗要因は何だったのか?」をとことん追究しなければなりません。
個人に任せるのではなく、チームとして考えるのです。
多くの企業ではその作業を本人に委ねてしまい、「個人の能力不足」で終わったり、「運が悪かった」とか十分に反省をしないケースが多いようです。

「終わったことは仕方がない」という発想です。

しかし、失敗原因をチーム全体として捉えなければ、次への進歩がありません。
そして、その失敗原因をチームとしての共通知に変える必要があるのです。


失敗の中にこそ、次の成功の種が隠されているのです!


私の支援先の企業では、月次の結果が出れば、必ず前月の反省と当月・次月の行動計画を部門長を交えて検討しています。
もちろん年次の予算も個人から部門全体、全社にいたるまで反省し、分析し、検討し、立案されています。

以前に比べ、目標未達のメンバーはぐんと減りました。

勝者が増え、敗者が減ったのです。

敗者を復活させるための方策こそが、組織力を強化させるポイントではないかと思います。

銀行サマサマ病 迷言集④

古山喜章です。

経営者と接していると、
過去の経験からか、「銀行に助けてもらった」という
思いを強く持っている方が結構おられます。
その経験から、まさに、“銀行サマサマ病”が抜けきれず、
銀行に対して、非常に慎重な発言をされます。

「借してくれなくなったらどうするんですか!」

銀行との交渉担当役員などによくある言葉です。
“下手にでているから貸してもらえている”、
という思い込みがとにかく強いのです。
まぁ、そのような時代を体験されてきたのでしょう。

なので、金利を下げる交渉をする、
繰り上げ返済の交渉をする、
借り換えの交渉をする、
などという、こちらの要望を交渉しようとすると、
銀行サマサマ病の担当役員は黙っていられないのです。

しかし、
何度も言うように、銀行が貸すか貸さないかは、
格付け(スコアリング)ありきです。
このような交渉をしたから貸さない、などということは、
ありえません。
支店に決裁権がない今、時代は変わっているのです。

格付けの良い企業に貸したいし、悪いところには貸したくない。
ただそれだけです。
何せ、貸す相手先がいなくて困っているのですから。
で、少しでもリスクの低い企業に貸したいのです。

この迷言を使う経営者・役員は、
「そんなこというけど、最後に矢面に立つのは自分なんだ」
という被害者意識がどこかにあります。
波風を立てたくないと思っているし、
銀行ににらまれたくないのです。

今や、銀行関連業務は、交渉ありきです。
ひとつの取引業者として、対等の関係なのです。
特別な業者でもなんでもないのです。

銀行交渉担当者がこのようなサマサマ病であるならば、
“今はそうではないんだ”
という実感を少しずつでも感じてもらう経験が必要になります。
で、そのことを逐一確認してあげるのです。
そのような経験を重ねることによって、
銀行サマサマ病から一転した担当者を、何人も見てきています。

格付け項目の経営指標が改善されているなら、
交渉事を受け入れられる可能性は高くなります。
「その他の仕入れ業者同様の扱いをしてもいい」
「特別な取引業者ではない」
ということを、理解いただくことが先決なのです。


2012年8月21日 (火)

IT化が進まないワケ ①

古山喜章です。

IT化が進む企業と、進まない企業があります。
その違いはいったい何なのか?

IT化が進まないワケ①
~IT化失敗のトラウマ~

IT化が進まない理由のひとつに、
過去に取り組んだIT化がうまくゆかなかった、
という“トラウマ型”があります。

とりわけ、90年代のこと、
多くの業務にコンピューターが導入されました。
当時はIT化ではなく、OA化と呼んでいましたね。
受発注や売上管理、勤怠管理などに、
いわゆるオフコンが導入されていったのです。

導入に数千万円かかる、ということがザラにありました。
ところが、ちょっとしたプログラムの修正がやたらと発生します。
しかも、その都度、数百万というコストがかかりました。
確かに今でも、オフコンレベルでは、かなりの高コストがかかります。

で、挙句の果てに、「そのシステムは使えない」とトップが結論づけ、
元のやり方に戻してしまった、
ということがあちらこちらであったのです。

今でも、電子カルテ導入の医療現場などでは、
似たようなことが起こります。

一度そのような判断をしてしまうと、
苦い思い出があるわけですから、
その後は、積極的にITを導入しようとしなくなるのですね。

ある意味、
初期IT化の失敗に、大きな責任を感じておられるのです。
しかし、心理的なトラウマというものは、
“そのときはそれで良かったんだ”と割り切らない限り、
その思いを断ち切ることができません。
イヤな思いの印象のまま、IT化が止まってしまっているのです。

その当時と現代では、ITも大きく変化しています。
もはや全く別次元に到達していると言ってもよいでしょう。
失敗の経験に引きずられることなく、
失敗したからこその強みを活かし、
“IT化失敗のトラウマ”を乗り越えてほしいですね。

2012年8月20日 (月)

井上和弘 10月セミナーのご案内

10月開催の井上和弘セミナーのテーマをお知らせします。

「デフレ・不況下でも生き抜く“粗利”を稼ぐ、
限界を超える≪商品力≫の磨き方」

201210_2
詳細はこちら↓
「1210seminer.pdf」をダウンロード

東京会場◆目黒雅叙園
 平成24年10月23日(火) 10:30~16:30

大阪会場◆帝国ホテル大阪
 平成24年10月24日(水) 10:30~16:30

いずれも、問い合わせ・申し込みは、
日本経営合理化協会まで。
東京本部:03-3293-0041

2012年8月17日 (金)

B/S面積グラフから考えてみよう(43)

古山喜章です。

厳しい経営環境のなか、中小企業がしぶとく生き残るには、
総資産の回転、ということに目を向けなければいけません。
すなわち、
投じた総資産でどれだけの売上を計上できるか、
ということです。
これを、総資産回転率、と言います。
計算式で言うと、
 年間売上高 ÷ 総資産 となります。

1.5なら1.5回転、0.7なら0.7回転 ですね。

回転が多いほど、多くの儲けを生み出し、効率が良いのです。
カネ回りがよいのです。
とはいうものの、これも業種によって特性があります。

Bstaikeis
左側の赤いラインが売上高です。

~建設業~

建設業の場合、工事を手掛けてから、
現金が入ってくるまでの期間が長くかかります。
他の商売で言えば、売掛サイトが長くなるのと同じです。
その反面、土地や建物は自前で持つ必要がありません。
なので、固定資産よりも流動資産のウエイトが高くなります、
入金までのサイトが長いですから、
できるだけ総資産の回転をよくしたい。
総資産回転率が2.0回転は欲しいところです。

ところが、次の面積グラフをご覧ください。
Mensekirei44

左側のグラフでは、土地や建物、投資があり、
固定資産が膨れ上がっています。
そのため、総資産回転率は1.3回転です。

流動資産の多くは、売上未計上の工事代金である、
未成工事支出金です。
右側の流動負債には、着手金などとして先に頂く、
未成工事受入金が計上されています。
建設業独自の勘定科目ですが、よくあるパターンです。

これだけでも資金繰は決して楽ではありません。
そこへ土地・建物などを調達した際の、
借入返済が加わるのです。
となると、資金繰が厳しいので、短期借入金も発生します。

これではいつまでたっても、資金繰は一向に楽になりません。
で、土地・建物と投資の一部を売却し、その売却で得た資金で、
短期借入と長期の一部を繰り上げ返済しました。
それが右側の面積グラフです。

固定資産がグンと小さくなり、
総資産回転率は2.0回転になりました。
売上が急に増えるわけはありませんから、
回転率を高めるには、総資産を縮める、
いわば、オフバランス以外に方法はないのです。

建設業であれば、固定資産をできるだけ減らし、
総資産回転率2.0回転を目指す。
そのために不要なものは、削ることに徹するべきなのです。

2012年8月16日 (木)

銀行サマサマ病 迷言集③

古山喜章です。

高齢の経営者と接していると、
過去の経験からか、「銀行に助けてもらった」という
思いを強く持っている方が結構おられます。
その経験から、まさに、“銀行サマサマ病”が抜けきれず、
銀行に対して、非常に慎重な発言をされます。

「一番高かったころの金利は10%だった。
 それに比べると、3%なんてすごくいい金利ですよ!」

70歳を越えた経営者の迷言です。
今現在の借入金利が3%で、
ものすごく有利な金利にしてもらっている、
と思われているのです。

高度成長期、バブル期を経験された経営者には、
そのときの経験が鮮烈に焼き付いているのはわかります。
しかし、金利はあくまでその時代の相場で変動するもの。
今や時代は違うのです・・・。

この超低金利時代、銀行金利は悪くても1%以下、
銀行格付(スコアリング)が悪くなければ、0.5%以下、
になるよう交渉しなさい!と申し上げています。

3%前後で満足・感謝していては、
1%以下にしようと交渉する気持ちになっていただく、
それだけでも一苦労なのです。

そもそも、
銀行は助けてくれるもの、という気持ちがどこかにあるが故、
金利を交渉する、という発想のない場合があります。
銀行は現金を仕入れる仕入れ業者です。
相見積を採り、競争原理を働かせればよいのです。

原材料などの仕入れ業者にはめっぽう強いのに、
相手が銀行となると、
まさに“銀行サマサマ病”が発症してくる。
そのような経営者がまだまだおられます。

自社の格付(スコアリング)をアップし、
交渉力で金利を0.5%以下にする。
しかし、
経営者がそう思わなくては、前には進まないのです。

2012年8月10日 (金)

B/S面積グラフから考えてみよう(42)

古山喜章です。

厳しい経営環境のなか、中小企業がしぶとく生き残るには、
総資産の回転、ということに目を向けなければいけません。
すなわち、
投じた総資産でどれだけの売上を計上できるか、
ということです。
これを、総資産回転率、と言います。
計算式で言うと、
 年間売上高 ÷ 総資産 となります。

1.5なら1.5回転、0.7なら0.7回転 ですね。

回転が多いほど、多くの儲けを生み出し、効率が良いのです。
カネ回りがよいのです。
とはいうものの、これも業種によって特性があります。

Bstaikeis
左側の赤いラインが売上高です。

~メーカー~

メーカーの場合、
流動資産では、売掛金や棚卸資産が発生します。
固定資産では、建物や設備・機械などが発生します。
そのため、流動資産と固定資産のウエイトは、半々くらいです。
ただし、総資本回転率は、2回転くらいは欲しい。

次の面積グラフをご覧ください。
Mensekirei43

左側の面積グラフは、流動資産と固定資産のウエイトは半々ですが、
在庫、売掛金、土地、投資などが多すぎます。
そのため、総資本回転率は1.3回転です。

で、売掛サイトを縮めて売掛金を減らし、
不要在庫を処分して在庫を減らし、
土地を子会社に売却し、
不要な投資も売却あいました。
その分、負債・資本の部は、除却損分の剰余金が減り、
売却で得た資金を使って、借入金を減らしました。

その結果、右側の面積グラフになり、
総資本回転率は2.0回転となりました。
改善前も改善後も、売上は同額です。
しかし、左側の面積グラフでは明らかに、
金利が余計に必要となり、毎月の返済額も多くなります。
つまり、カネ回りが悪いのです。
資金繰りはかなり厳しいですね。
戦略うんぬんより、まずは資金繰り、という状況が続きます。

それに比べて改善後は、資金繰りがよくなり、
銀行交渉に強くなり、
建物・設備等の修繕やブラッシュアップへの、
更なる投資を積極的にできるようになります。

総資本の回転を良くすると、カネ回りがよくなり、
企業体力が増してゆきます。
そうして、
ライバルに打ち勝つ差別化を素早く実現できるのです。

2012年8月 9日 (木)

アナログ企業 九つの大罪 ⑨

古山喜章です。

IT化が遅れている企業は、
それだけで人件費や諸経費が増えてしまいます。

Anarogunotumi

~⑨旅費・小口精算  罪名:現金担当者泣かせ罪 ~

旅費や小口現金の精算業務は、どこにでもある業務です。
しかし、IT化が進んでいる企業では、
手間をかけないための工夫が行われています。

近隣へ出かけた際の旅費であれば、スイカなどの電子マネーを活用する。
明細も入手できるわけですから、不要な利用があればすぐにわかります。
店舗や他部署でのちょっとした買い物なら、給与支給時に一括精算する。
などの方法を採ればよいのです。

しかし、IT化が遅れている企業では・・・、
近隣へでかけた際の旅費を、その都度、現金精算する。
出張前に仮払いをして後で精算する。
各部署別に口座を設けて小口現金を入金し、使用分は清算する。
とまあ、いずれにしても、現金担当者にとっては、
手間のかかることばかりです。

さらに、
月初・月末、営業会議などの時に、一斉に旅費の精算にかけこんでくる。
仮払いの精算になかなか来ない。
渡している小口現金に誤差が生じる。
小口現金ごとの通帳管理をしなければならない。
などなど、旅費精算や小口現金は、“現金担当者泣かせ”なのです。

“小口現金で何を買うの??”と現場の人たちに尋ねると
“ちょっと足らない材料とか、百均での小物雑貨とか”
などという答えがよく帰ってきます。
“立て替えて給与の時にもらえばいいんじゃないの?”というと、
“それでもたまに大きな額の買い物をするときがあるんですよ”
などと言いますね。
まあはっきり言って、一時的とはいえ、自腹を切りたくないだけです。

小口現金をやめ、給与支給時に一括精算することにした企業では、
大概、小口の買い物が激減します。
やっぱり、自腹を切りたくないのですね。
足らなかったら小口で買えばよい、という意識が、
通常の仕入れを甘くしたり、コスト意識をゆるくするのです。

JRでスイカのサービスがスタートしたのが2001年です。
ビューカードという、法人用のカードだってあります。
それこそ移動や出張の多い者には、
このような電子マネーを活用すればよいのです。

旅費・小口精算における、“現金担当者泣かせ罪”は、
IT化遅れ10年の罪に値する、といったところですね。

IT化が遅れている企業はまだまだ多く、
「管理人権費の削減」という埋蔵金が、あちらこちらで埋もれています。
では、この埋蔵金を、発掘できる企業と、できない企業、
いったい何が違うのか?
ということに、改めて迫っていきたいと思います。

2012年8月 8日 (水)

銀行サマサマ病 迷言集②

古山喜章です。

高齢の経営者と接していると、
過去の経験からか、「銀行に助けてもらった」という
思いを強く持っている方が結構おられます。
その経験から、まさに、“銀行サマサマ病”が抜けきれず、
銀行に対して、非常に慎重な発言をされます。

「あの銀行にはお世話になったから、
 多少の無理は聞いてあげないと・・・。」

3月末や9月末、
銀行から一時的な借入を依頼された経営者の迷言です。
毎年どこかで聞きますね。
ある事例では、その迷言を言い放つ経営者が、
なんと83歳でした。

どう考えても、その社長にお世話をした銀行の方は、
その銀行にはもういないでしょうね。

銀行もそういう部分に弱い経営者であることを心得ていますから、
 「いやぁ、御社とは長くお取引をさせていただいており、
  当行一同、本当にいつも感謝しております。」
などということをおっしゃります。

しかし今や、銀行の各支店には、支店長の裁量で、
融資を決める権限はありません。
ほぼ全て、決算書をもとに本店で決定される、格付け、
いわゆる“スコアリング”によって、
融資するかしないか、
融資枠はいくらまでか、が決定されるのです。
支店長との人間関係が影響する余地は、一切ないのです。

つまり、
支店長が社長自身のためにお役に立とうと思っても、
融資をしてあげようとしても、そんなことはできない時代なのです。
権限がないのですから。

銀行から何かを依頼されたなら、こちらは交換条件を出せばよいのです。
仕入れ業者に対してしていることと、同じことをすればよいのです。
それができず、
銀行からのお願い事を、ただ受け入れているだけでは、
銀行にとってそれこそ、別の意味で、
“ありがたいお客様”、ということになるでしょうね。

2012年8月 7日 (火)

オリンピックに学ぶ(1) ~評価と納得性~

みなさん、こんにちわ。ICOグループの内藤です。


ロンドンオリンピックも後半戦に入り、盛り上がりも最高潮に達しています。

どの戦いもほんの少しの差で勝ち負けが決まり、勝者と敗者の明暗がくっきりと分かれてしまうのを少し複雑な心境で見ています。

勝者には賞賛の気持ちでいっぱいですが、敗者にも同じように、いやそれ以上に讃えてあげたい気持ちになるのです。
特に、その判定に納得がいかずに去っていく選手には心から同情します。

水泳や陸上競技のように、客観的な数値(時間、距離など)で判断をするのは比較的容易ですが、美しさや正確性、完成度、ラフプレーなどを一瞬の動作で判断するのは非常に困難でしょう。
映像による検証によって判定の訂正が多くみられますが、最終的な判断は審判団の感覚によらざるを得ません。

選手が極限まで自分を追い込み死闘を行なうのは、フェアな評価が前提になっています。

公正に評価されるからこそ、すべてをかけて戦うことができるのです。


これは、オリンピックに限ったことではなく、ビジネスにもいえることです。

ビジネスマンが成果をうあげるために必死になって働くのは、納得のいく評価があってこそなのです。


納得のいく評価をするためには、評価基準を明確にし、結果を素早く公表することでしょう。


オリンピックで最も感心したのは、日本が団体で銀メダルを獲得したフェンシングです。

人間による誤審を防ぐために電飾が光るのです。
電気剣とメタルジャケットを使うことにより、電飾を利用して誤審を防ぐ工夫が進められています。

いわゆる「見える化」、「可視化」です。


私も日頃から多くのビジネスマンと接しますが、評価への不満は後を絶ちません。

「やってもやらなくても同じ」

「自分がどのように評価されているのかわからない」

「評価基準があいまい」

「どこまでやったらいいのかわからない」

「トップの言っていることと、評価結果が違う」

「なぜ、自分の方が評価が低いのかがわからない」

「なぜ、怒られているのかがわからない」

などなど・・・・。


もちろん、経営者や上司にも言い分はあるのですが、社員のやる気を高め、必死で戦う社員に納得性を持たせるためには、評価される立場で評価基準や評価ルールを明確にすべきです。

そして、評価の結果を「見える化」、「可視化」するのです。

進捗状況をグラフ化する、評価によって席を変える、身につけるモノの色を変える、パソコンのスタート画面に結果が出る・・・・・。
そして、最終的には昇格、昇給、褒賞金などに反映させるべきです。


やってもやらなくても同じ評価しかされない環境からは、決して金メダルは生まれません。

銀行サマサマ病 迷言集①

古山喜章です。

高齢の経営者と接していると、
過去の経験からか、「銀行に助けてもらった」という
思いを強く持っている方が結構おられます。
その経験から、まさに、“銀行サマサマ病”が抜けきれず、
銀行に対して、非常に慎重な発言をされます。

「そんな勝手なことをして、銀行がなんと言うか?」

含み損のある土地を関連会社に売却しようとしたときの、
ある経営者の迷言です。

その土地は銀行の担保に入っていました。
その土地を関連会社に売却するわけです。
で、その関連会社では購入資金を銀行から調達し、
購入代金として、親会社に支払います。
売却した親会社は、得た資金で借入金を返します。

“銀行サマサマ病”の経営者にとってみれば、
担保に入っている物件を売ることはできない、
そんな勝手なことを決めて、銀行から見放されないだろうか?、
という思いが強いのです。

こんな場合、一緒に銀行に出向き、事情を説明します。
すると銀行は大概、こう言います。
「どうぞ進めてください。関連会社での調達もぜひ協力させてください。」
「丁寧にご説明に来ていただき、ありがとうございます。」
あまりのあっけなさに、
“銀行サマサマ病”の経営者は、拍子抜けしてしまいます。

銀行は今や、担保も保証もいらない時代です。
全ては交渉の時代なのです。
過去の土地担保は、売却代金により借入を返済するなら、
了承していただけます。
これを、有償解除というのです。

「いやぁ、昔とはずいぶんかわりましたねぇ・・・。」
と、ようやく“銀行サマサマ病”から解放された様子でした。

2012年8月 6日 (月)

B/S面積グラフから考えてみよう(41)

古山喜章です。

中小企業に共通する宿命は、
カネがない、売りモノがない、人材がいない、
ということです。

そのような宿命を受け入れ、それでもしぶとく生き残るには、
総資産の回転、ということに目を向けなければいけません。
すなわち、
投じた総資産でどれだけの売上を計上できるか、
ということです。
これを、総資産回転率、と言います。
計算式で言うと、
 年間売上高 ÷ 総資産 となります。

1.5なら1.5回転、0.7なら0.7回転 ですね。

回転が多いほど、効率が良いのです。
カネ回りがよいのです。
とはいうものの、これも業種によって特性があります。

Bstaikeis
左側の赤いラインが売上高です。

~小売・外食業~

小売・外食の場合、
現金商売が基本ですから、売掛金が発生しません。
在庫も、0.5ケ月分以下で十分まかなえるはずです。
なので、流動資産は小さくなります。
反面、店舗の内装や備品、設備など、
固定資産が発生します。

利幅も大きくないわけですから、回転で儲けたいのです。
少なくとも3回転はさせたいです。
ところが、次のような場合があります。
Mensekirei42

左側の面積グラフですが、
在庫が多いことと、土地が目立ちますね。
赤い線が年商ですから、在庫が2ケ月分以上あります。
明らかに多すぎます。
そして、土地です。
土地は自社で持つ必要はありませんし、減価償却できませんから、
いつまでも、回転を悪くさせる要因として残ります。
結果、総資産回転率は1.9回転です。

で、その在庫をなんとか減らし、
土地を関連の不動産管理会社などに売却して、
右側の面積グラフになりました。

まだまだ在庫は多いですが、総資産がぐっと圧縮され、
結果、総資産回転率は3.3回転です。

つまり、回転が良い、ということは、不要な資産がないのです。
不要な資産があると、必ず右側の調達も増えるわけですから、
カネ回りが悪くなってゆきます。
業種に見合った総資産回転率になっているか、
確認してみてください。

2012年8月 3日 (金)

アナログ企業 九つの大罪 ⑧

古山喜章です。

IT化が遅れている企業は、
それだけで人件費や諸経費が増えてしまいます。

Anarogunotumi

~⑧実棚卸業務  罪名:電子化時間発生発罪 ~

製造現場なら材料在庫、小売・卸売業なら商品在庫と、
棚卸業務が発生します。
この業務も、IT化が遅れている企業では、
「いやぁ棚卸業務が大変なんですよ」などと言われます。

で、よくよく聞くと、方法が極めてアナログ式なのです。

まず、手書きの棚卸表を用意し、二人一組で行います。
一人は数量を数えて数を読み上げ、
もう一人が、その数量を棚卸表に記載します。
この作業を一人で行う企業も多いです。
一人だろうと、二人だろうと、とにかく、棚卸表に手書き、
ということに変わりありません。

そして、
その手書き数量を、エクセルなどに入力して、電子化します。
その電子化だけで、かなりの時間が必要になるのです。

また、手書きする人と入力した人が異なる場合が多く、
さまざまな確認事項が発生します。
記入欄が間違いではないか?
単位を勘違いして数量を記入しているのではないか?
空欄に新たなアイテム名が書かれているが、何かわからない。
数字が汚くて読めない。
なんやかんやで、入力以外にも時間を取られます。

IT化が進んでいる企業では、まず、初期データを電子化します。
つまり、紙に手書き、ということをしません。
バーコードなどを活用して、ハンディ端末で読み取り、数量を入力します。
なので、手書きから電子化のための入力時間が不要なのです。

こうなると、棚卸業務そのものが短時間でできますから、
実際の棚卸業務も、毎月末などにしっかり行います。
ところが、アナログ式だと、時間がかかるのがわかってますから、
棚卸業務を極力しないようにしようとします。
年度末しかしない、という企業も少なくありません。

これでは実際の在庫状況がつかめず、
決算対策が後回しになったり、
期末になって大量の不良在庫が発覚したり、
置き場が乱れていて棚卸モレが発生したり、するのです。
これでは困ります。

バーコードやIDで在庫管理することが普及し始めたのは、
1990年代最初のころです。
ということは、この実棚卸業務における、“電子化時間発生罪”は、
IT化遅れ約20年の罪に値する、ということですね。

実際の在庫状況を素早くつかみ、早期に対策をたてるためにも、
初期データの電子化を、進めてほしいのです。

2012年8月 2日 (木)

自動精算機の進化

古山喜章です。

先日、医療介護の展示会で、新しい自動精算機を見かけました。
病院での診療費や入院費を、精算する機械ですね。
Simg00239

従来の機械に比べると、表示画面が大きく、文字もかなり大きいです。
そして、あれもこれも画面に表示されるのではなく、
絞り込んだ情報の表示で、操作を進めてゆくことができます。
なので、電車の切符を買ったり、ATMを操作できる人なら、
十分にひとりで対応できそうなほど、わかりやすくなっています。

加えて、
真正面から少しずれた位置からは、画面が真っ黒に見える、
という、覗き見防止、プライバシーへの配慮、もされています。
レシートには、さまざまなメッセージを入れることも可能です。

これまでにも自動精算機はありました。
が、お年寄りにはわかりづらく、その機械のそばには、
絶えず係りの人が張り付いている、という場合が多いのです。
そんなことも不要になり、人件費をさらに減らせそうです。

この機械、どこが作っているのかと思ったら、
USENグループの企業でした。
そういえばどことなく、
カラオケ機やゲーム機のような雰囲気を感じますね。

来年あたりは、
音声認識機能のついた自動精算機が登場するのではないか、
と期待しております。

2012年8月 1日 (水)

アナログ企業 九つの大罪 ⑦

古山喜章です。

IT化が遅れている企業は、
それだけで人件費や諸経費が増えてしまいます。

Anarogunotumi

~⑦受発注  罪名:確認作業多発罪 ~

先般、マクドナルドが全店舗での発注業務を自動化する、
という記事が発表されていました。
飲食業、小売業など、多店舗展開している企業にとって、
受発注業務は毎日発生する、事務作業のひとつです。
各店舗で発生する業務ですから、
効率が悪いとそれだけで、業績を圧迫する要因となります。

IT化が進んでいる企業は、自動発注により、
店舗での作業軽減ができています。
完全自動発注までゆかずとも、PCや通信機器を使い、
過去データや在庫データから参考発注データを導き、
修正入力のみする、という半自動発注になっている、
という企業が多いですね。

ところが、いまだにファックスや電話が主体、という企業もあります。
発注者が、紙の発注書に日付や数量を記入する、
一覧表にないものは、空白欄に品名を書いて数値を記入する、
という、ふた昔ほど前の方法を、いまだに見かけるのです。
この場合、受ける側がまず大変です。

数量を書き間違えている、
単位を書き間違えている、
別の商品の記入欄に書いてしまっている、
単純な計算を間違えている、
日付を間違えている、
数字が汚くて“1”ともとれるし“7”とも読める、
などなど、まあいろいろと不具合が発生します。
その都度、店舗に電話をして確認をします。
とにかくいちいち、確認の電話をすることになるのです。

送る側も大変です。
各店舗の発注時間が同じ時間帯に偏るため、
ファックス送信してもなかなか繋がらず、
ファックスの前で送信を確認できるまで、
何度も送信ボタンを押し続けていたりします。
送信を確認するまでに、時間がかかるのです。

結局、
送る側も受ける側も、確認の時間がやたらと発生するのです。
それを正社員がやっているとしたら、膨大なコストロス、ですね。

受発注が手書き&ファックスでなく、電子化が普及し始めたのは、
1990年代初めころです。
ということは、この受発注による、“確認作業多発罪”は、
IT化遅れ約20年の罪に値する、ということですね。

まだまだ半自動だという企業は、早く完全自動化にすることです。
人が考えるより、機械が考えたほうが、結局は精度が高い、
ということが往々にしてあるのです。

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