B/S面積グラフから考えてみよう(46)
古山喜章です。
さまざまなオフバランス①
~土地を売却する~ その1
オフバランスする、とは、総資産を減らす、ことです。
総資産を縮めると、総資産回転率が高まります。
(総資産回転率 = 売上高 ÷ 総資産)
その為には、左側の資産を削ることが必要です。
「土地を売って借入金を減らしなさい」
という、オフバランスの方法があります。
では実際、総資産はどう変わってゆくでしょうか?
面積グラフにすると、下記のように変化します。
一番左側のグラフが、売却前のものです。
土地がド~ンと存在しています。
で、次のグラフです。
その土地を売るので、総資産から土地はなくなります。
売るわけですから、売った代金の分、現預金が増えます。
売値が簿価より低いなら、その差額が売却損となり、
純資産の部の余剰金が減ります。
さらに、次のグラフです。
売却で増えた現預金を原資として、長期借入金を返します。
なので、その分、現預金が減り、長期借入金が減ります。
まあ実際には、土地売却に至るまで、あるいは、
長期借入金返済に至るまで、にもさまざまなプロセスがあり、
強い意志と推進力が必要となります。
そう簡単には、この流れのように進みません。
それには、さまざまなしがらみなどの原因もあります。
が、何より、オフバランスによって、
自社の財務の体型・体質がどうなるのかわからない、
自社にとって何がプラスになるのかわからない、
ということも、
オフバランスが進まない大きな要因となっているのです。
オフバランスによって、財務体型・体質がどうなるのか、
その姿をイメージしてほしいのです。
面積グラフが縮むことで、経営指標にも変化が起こります。
それはまた、次回に説明いたします・・・。
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