企業で起こる不正②
福岡雄吉郎です。
今回は、貯蔵品に関する不正を紹介します。
貯蔵品とは、会計上の用語で、
主に収入印紙、切手、ハガキ、回数券などを指します。
多くの企業は、受払台帳を作って管理していますが、
ときどき管理がずさんな企業があります。
ある企業では、これらを共有のクリアボックスに入れ、
各自そこから自由に使ってよい、ということにしていました。
そして、ある年、1年間で貯蔵品が大量に買われていたことが
決算の際に発覚しました。
貯蔵品購入者は、
「切手などが共有ボックスからなくなったら、補充する」
という程度の役割でした。
普段から管理する、という意識はなかったため、
受払台帳など存在していませんでした。
当然、どの部署で、誰が、どの程度使ったかも追跡不能です。
1枚あたりは少額、ということもずさんな管理に
つながっていました。
貯蔵品が大量に買われていたものの、
金額は飛びぬけたレベルではありませんでした。
しかし、これも立派な会社資産の横領、といえます。
犯人は、これらを自分で使うために、あるいは、
金券ショップで換金するために、横領したのです。
現金は大切に管理するのに、
現金が、在庫や貯蔵品に姿を変えたとたんに、
管理がおろそかになる企業が多いです。
・どうすれば貯蔵品の不正を防げるか
・どのように貯蔵品を管理すればよいか
については、次回ご紹介します。
« 本気の交渉術 ② | トップページ | いよいよ下半期! »
「社内不正」カテゴリの記事
- 不正は、毎日どこかで起きています⑧(2018.05.09)
- 不正は、毎日どこかで起きています⑦(2018.05.02)
- 不正は、毎日どこかで起きています⑥(2018.04.25)
- 不正は、毎日どこかで起きています⑤(2018.04.20)
- 不正は、毎日どこかで起きています④(2018.04.18)
コメント