賃金コストの生産性を考えよ
古山喜章です。
さまざまな現場を見ていると、延々とひとつの作業をしている人を、
見かけることがあります。
で、現場の長に質問をするのです。
「あの作業をしている人は、正社員?それともアルバイト?」
先日もそのようなことがあり、聞いてみると、
「17年目の正社員です。」ということでした。
で、
「えっ、あの作業って、そんなに熟練度を必要とするものなの?」と聞くと、
「いやいや、今日来た人でも十分にできますよ」とのことだったのです。
不思議なのは、それならばなぜ、そのような業務を、
17年目の、賃金が高いベテラン社員にさせるのか、ということです。
そのことを聞くと、
「う~ん、まあなんというか、それが当たり前になってしまっているんです・・・。」
などという返答がでてくるわけです。
どこでもそうなのですが、
“その賃金に見合う仕事をしているだろうか?”ということです。
アルバイトの時給を支払う勤務者で対応できる業務なら、
そのようにするべきなのです。
特に、売上は伸びない、コストは高騰する、という環境下において、
これまでの当たり前のなかに、まだまだ埋蔵金が隠されている、
と考えるべきだと思います。
生産性といえば、生産高÷労働時間で算出し、
1時間あたりの生産高を表すことが多いです。
しかし、1時間あたりの賃金コストは人によって異なります。
ある業務の1時間当たりの生産高は改善されても、
賃金コストがアップしているようでは、意味がないのです。
生産高(売上高)÷労務コスト(千円単位)で算出し、
千円あたりの生産高(売上高)を算出してみてください。
そして、年度ごと、月ごと、などの推移を見てください。
売上が伸びないからこそ、業務の配分を見直し、
賃金生産性を改善することが重要なのです。
※ICOに新たなメンバー(福岡雄吉:公認会計士)が加わりました。
どうぞよろしくお願いします。
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