デューデリ、ってなんですか?
古山喜章です。
この最近、M&Aについて質問を受ける機会が増えてきました。
もちろん、買う側からの質問です。
そのときに、一番多いのは、
“買う時の値段って、どうやって決めるんですか?”
という質問です。
で、
“まず、相手先のデュー・デリをするんですよ”
というと、ほとんどの場合、
“えっ、デュー・デリって、なんですか?”
となります。
略してデュー・デリと言ってますが、
正しくは、デュー・デリジェンス、です。
Due Diligence と書きます。
Dueは、“正当な”“当然の”という意味があり、
Diligenceは、“勤勉”“努力”という意味があります。
なので、直訳すると、“正当な努力”などとなり、
なんだかイマイチ、ピンと来ないですね。
もともと、
上場時の審査などで、開示される企業情報が法律に合致しているか、
精査するという意味でできた、法律用語だとか。
そこから転じて、M&Aの際に、相手先の投資価値を精査する際に、
使われるようになったようです。
デュー・デリジェンスもさまざまですが、
まずは貸借対照表をもとに、財務面の中身を精査してゆきます。
各科目の、現時点での価値はいくらなのか、をはじき出してゆくのです。
当然、自社ではできないでしょうから、監査法人や税理士法人など、
専門に請け負う機関にお願いをして、精査してゆくのです。
しかしこれは、“売りたい”“買いたい”の双方の意思の、
基本合意がなされて初めて、できることです。
“あの会社を買いたいけれど、いくらくらいだろう?”
という段階ですることではないのです。
この手順を誤ると、まとまる話しもまとまらなくなります。
値段を気にする前に、相手の意思を確認する必要があるのです。
ちなみに、M&Aは、Merger(合併)とAcquisition(買占め)で、
企業買収の総称として用いられてます。
いやはや、難しいです。
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