面接では聞くべからず。なら、どうする?
古山喜章です。
本人の責任でないことによって、
雇用への影響が出ないよう、
以下の質問をしてはいけない、という指針が、
厚生労働省より出されています。
1.本人に責任のない事項
o本籍・出生地に関すること
o家族に関すること(職業、続柄、健康、学歴、収入、資産など)
o住宅状況に関すること(間取り、部屋数、住宅の種類など)
o生活環境・家庭環境に関すること
2.本来自由であるべき事項
o宗教に関すること
o支持政党に関すること
o人生観・生活信条に関すること
o尊敬する人物に関すること
o思想に関すること
o労働組合・学生運動など社会運動に関すること
o購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること
「これじゃあ、聞きたいことが何も聞けないじゃないですか!」
という人に出会うことがあります。
しかし、これらは“聞いてはいけない”ことであって、
本人が勝手にしゃべってしまう分には、構わないのです。
ならば、上記のことで知りたいことがあるなら、
そのような会話をすればよいのです。
それにはまず、こちら側がそのことを語ることです。
例えば、上記の内、人生観や生活信条、尊敬する人物など、
知りたいのなら、自分はどうなのか、を語ればよいのです。
で、「へぇ、そうなんですか、私の場合は・・・・・」
となれば、よいわけですね。
直接ズバリと聞くからダメだし、
聞き方次第では、質問のつもりが詰問になってしまうのです。
こちら側が語り、相手が、会話をそれなりに転がしていける人で、
そのことを別段、知られたくないと思っていない方なら、
自らそのことを語ってくれるでしょう。
言いたくないか、会話のセンスがない方なら、語ってはくれません。
結局、面接する側の会話のセンスや能力が、ものをいうわけです。
多くの面接では、単純な質問が繰り返されがちです。
しかし、それではどのような人物かは全くわからないでしょう。
知りたいことを事前に抑えておきながら、
そのようなことがテーマになる会話を進めてゆけばよいのです。
相手の会話力も、ある程度はつかめますから、一石二鳥です。
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