本気の交渉術 ①
古山喜章です。
経営を進めてゆくうえで、様々な交渉事があります。
“交渉してみたけれど、ダメでした”
ということを、あちらこちらで聞きます。
しかし、
その多くは、なでるような、ソフト・ネゴシエーションで、
終わってしまっているのです。
ある企業で、家賃交渉を行いました。
地価の下落、長引くデフレのもと、
長年交渉していなかった家賃を下げてもらうべく、
交渉にあたったのです。
その企業では、5フロアーを借りていますから、結構な金額です。
当然、ただ交渉しただけで、簡単に下がるわけがありません。
“下げていただかなければ、移転を検討します”
“どうぞ検討してください”
となりました。大家も強気です。
5フロアーの移転先を探すのはムリ、と見たのでしょう。
で、売られたケンカを買うように、移転を検討しました。
うまい具合に良い移転先をみつけ、引っ越しの段取りを検討し、
書庫・ロッカーなどに、移転先での置き場を示すシールを貼りました。
その作業を見かけた大家が飛んできて、
“ちょっ、ちょっと待ってください!!本当に移転するんですか!”
“そうですよ、〇〇にちょうど手頃で安い物件を見つけまして・・・”
“それは困ります、もう一度検討しますから、ちょっと待ってください!”
結果、家賃が40%下がりました。
もちろん、移転はやめました。
しかし、そこで引き下がらず、さかのぼって3ケ月分の家賃も、
下げてもらうことに成功しました。
交渉にはやはり、
本気を見せるハード・ネゴシエーションが必要なのです。
しかし、
大家が交渉ごとに負けたのには、当然のワケがあったのです。
それは、次回に・・・。
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